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連載

#64 ○○の世論

菅首相の指導力、はがれ落ちた評価 世論調査で離れていった人の内訳

「支持率最低」の引き金ひいたのは?

報道陣の呼びかけに会釈をする菅義偉首相=2020年12月17日午前8時38分、首相官邸、恵原弘太郎撮影
報道陣の呼びかけに会釈をする菅義偉首相=2020年12月17日午前8時38分、首相官邸、恵原弘太郎撮影 出典: 朝日新聞

目次

菅義偉首相は、新型コロナウイルス対策で指導力を発揮していない――。こう思っている人が70%に上ることが、朝日新聞が12月19、20日に実施した世論調査で分かりました。新型コロナを巡るこれまでの政府の対応についても、「評価しない」と答える人が5割を超えました。どのような人が、菅首相や政府に厳しい目を向けているのか、調査結果を分析してみました。(朝日新聞記者・四登敬)

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自民支持層も厳しい視線

菅首相が、新型コロナ対策で指導力を発揮していると思うかどうかを尋ねたのは、菅内閣が発足した翌月の10月に続いて2回目です。10月と12月の結果を比べると、「発揮していない」が大幅に増えていました。

 

自民党総裁でもある菅首相。その指導力を、自民党の支持層はどう見ているのでしょうか。

 

10月は、「発揮している」と「発揮していない」がほぼ並びましたが、12月は「発揮していない」がダブルスコアで「発揮している」を上回りました。自民支持層の視線が厳しくなっていることがうかがえます。

12月調査では、就任から3カ月たった菅首相の仕事ぶりをどの程度、評価するかも質問しています。「大いに」と「ある程度」を合わせた「評価する」と答えた層が、菅首相が指導力を発揮していると思っているかどうかも見てみました。

 

仕事ぶりを「評価する」人たちでも、その5割近くが指導力を「発揮していない」と思っていることが分かります。「評価しない」層だと、9割に達していました。

政府対応評価も辛口

新型コロナ対応について、菅首相率いる政府への評価も、徐々に厳しくなっています。

 

内訳で注目したのは、自民支持層の変化です。自民党は、与党として政府と共に政策を推し進めていく立場ですが、その支持層では、政府の対応を評価する割合が落ちていました。

無党派層だと、10月は「評価しない」の割合が「評価する」よりやや多い程度でしたが、12月は「評価しない」が「評価する」を大きく上回るようになりました。

 

はがれ落ちた「優しい」内閣支持層

菅内閣の12月の支持率は39%でした。9月の政権発足以降、最低になりました。

菅内閣の支持・不支持について、菅首相が新型コロナ対策で指導力を「発揮している」と思う層と、「発揮していない」と思う層に分けて、10月の調査結果と12月の調査結果を比べてみました。

ここにも特徴的な変化が見られます。菅首相が指導力を「発揮している」と思う人たちの8割は、10月調査でも12月調査でも、菅内閣を支持していました。

ところが、指導力を「発揮していない」と答えた層の内閣支持率は、12月になると、目立って減っていたのです。10月の時点では、「新型コロナ対策で指導力は発揮していないけれど……」と、菅首相の指導力不足に目をつぶって菅内閣を支持していた人たちも、12月にはその一部がはがれ落ちたと言えます。

 

このように、感染拡大が続く新型コロナを巡って、菅首相や政府に厳しい目を向けている人は、内閣を支持しない層や野党支持層、無党派層だけでなく、内閣支持層や自民支持層でも増えており、それが内閣支持率を押し下げているようにも見えます。

ただ、12月調査の結果によると、政府がGoToトラベルを一時停止することについては、8割が賛成と答えていました。内閣支持層、内閣不支持層、自民支持層、無党派層、どの層でも、ほぼ同じ割合で賛成しています。

一時停止することを判断したタイミングは、8割が「遅すぎた」と答えましたが、一時停止すること自体は、政治的な立場や考えの違いに関係なく支持されているといえます。

新型コロナを巡るこのような対応策を、菅首相がリーダーシップを発揮して、タイミングを逃さずに打ち出していけるかどうかが、政権浮沈のカギを握っているのかもしれません。

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