連載
#8 屋台ヤケミルク
ママの頭をよしよし…赤ちゃんの気持ちをマンガに「両思いね~」
「いつもありがと」、伝わっているかな?
世の中のママパパ、きょうも育児お疲れ様です。ミルクを飲んでくれない、なんで泣いているか分からないなんて悩んだり困ったりしませんでしたか? でも、もしかしたら赤ちゃんも悩んだり困ったり、愚痴を言いたかったりするかもしれません。きょうはコミュニケーションのお話。漫画「屋台ヤケミルク」、開店です。(漫画・コラム/はみだしみゆき)
1歳を過ぎた頃から、息子が「ん!」や「あ!」といった声で何かを指さしたり、抱っこしてと身ぶりで伝えてきたり、意思表示が上手になってきました。まだしゃべることはできないのですが、たまに一生懸命になって私たちに話しかけてくることがあります。
「でっでっでっで!」
「じゅいや~おお~」
「でゅ!でちゃ!」
文字にするとなんのこっちゃ? なのですが、息子は私たちの目をまっすぐ見て訴えかけてきます。
そんなとき、私と夫は必ず何か返事をするようにしています。息子の目を見て返事をしてあげると、とてもかわいい笑顔が見られるのです。彼なりに何か伝わったと思って満足するのかもしれません。
少し意味を持ち始めてきた喃語(なんご)は、私たちの想像力をかき立てます。電車のおもちゃをゆびさして「でちゃ!でちゃ!」と言うので、「電車って言っている!」と感動したのですが、クマのぬいぐるみにも「でちゃ!」と言ってゆびさしていたので、「好きなおもちゃがあるぞ!」という意味なのかもしれません。
大きくなっておしゃべりができるようになったら、どんな遊びが楽しいのか、好きな食べ物は何なのか、色々と聞いてみたいです。
赤ちゃんは日々、いろいろなことを吸収していて、本当に真っ白なキャンバスというか、スポンジというか、そういった表現がぴったりだと思います。子どもはママとパパを見て育っていくので、私自身がお行儀の悪いことをしていないか、身が引き締まる思いです。
息子は日々学んだことをぐんぐんと吸収していくので、私たちが息子のことを抱きしめたり、話しかけたり、なでたりするのを、きちんと愛情表現として受け取って、私たちに返してくれると思います。
先日、息子が座って遊んでいる横に私が寝転がり「息子くん、よしよしして~」とお願いしたら、私たちが普段息子をなでているように小さなおててで優しくよしよしと頭をなでてくれました。頭をなでてもらうと、たまった疲れやストレスが飛んでいくような気がします。
最近我が家では、ご飯を食べておいしいときに「ボーノ(イタリア語で「おいしい」)」と言って指をほっぺたに当ててクリクリするジェスチャーを教えてみました。すると、あっという間に習得して、私たちが「ボーノボーノ」と言うとやってくれるようになりました。
ちょっとおててが上のほうに行ってしまうのですが、そこもとてもかわいいです。イタリアに行ったら、きっと大人気だろうなぁ。親バカな妄想はふくらみます。
はみだしみゆき
漫画家。普段はプロモーション会社の制作チーム勤務。2019年5月に息子を出産してママデビュー。子育てにあわわあわわと奮闘中。息子が5、6カ月になった頃から、Twitterへのイラスト・漫画投稿をしている。Twitterアカウントは@HamidashiMiyuki。Instagramアカウントは @hamidashimiyuki。
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