連載
#7 屋台ヤケミルク
「おっぱいの頻度が減ってるんだ…」赤ちゃん卒乳の悩みマンガに
ママもちょっぴり寂しいかも。
世の中のママパパ、きょうも育児お疲れ様です。ミルクを飲んでくれない、なんで泣いているか分からないなんて悩んだり困ったりしませんでしたか? でも、もしかしたら赤ちゃんも悩んだり困ったり、愚痴を言いたかったりするかもしれません。きょうはおっぱいを卒業するお話。漫画「屋台ヤケミルク」、開店です。(漫画・コラム/はみだしみゆき)
みなさん、断乳・卒乳はどうでしたか? 息子は今でこそ昼間はおっぱいなしで生活していますが、断乳を決めた当初、私はとても不安でした。息子がぐずりだして泣きやまず、何が原因かわからないときはおっぱいの力に頼ることが多かったからです。
息子はおっぱいが大好きな子で、3ヶ月頃からミルクは完全に拒否でした。ミルクの味が嫌なのか、哺乳瓶の吸い心地が嫌なのか……おっぱいじゃないと受け入れてくれないので、その分はどうしても夫に頼ることができませんでした。
私と息子は外出するときもずっと一緒で、離れるとしても1時間から2時間程度。髪を切りに美容院へ行くのも夫と計画を練って万全の準備をしていたのですが、その大変さが私と息子の大切な絆になっていました。
離乳食にも慣れてきて、おっぱいの頻度も減ってきた頃、保育園に入る準備としてストローマグやコップでお茶やお水を飲む練習を始めました。
そんなある日、SNSで「卒乳していなくて慣らし保育に数ヶ月もかかった」という実体験漫画を読みました。当時息子は11ヶ月で、慣らし保育が控えていた頃です。いよいよ2人のプレシャスな時間だったおっぱいを「昼間だけ卒業しよう!」と決意しました。
いざ!断乳の日!息子は朝起きてからご機嫌で遊んでいましたが、しばらく経つとぐずり始めました。「どうしてもおっぱいじゃなきゃダメで泣きやまないようなら、おっぱいをあげちゃうかもしれないなぁ。どこまで我慢できるかなぁ」と考えていました。しかし、気をそらそうとさゆをあげたらまたご機嫌になって、何事もなかったかのように遊び始めました。まさかの、断乳1日目にして成功です。とてもとても意外で、私と夫とで「えっ?」と目を見合わせてしまいました。
いろんな赤ちゃんのケースを聞いていたので、「息子はどういうタイプかな?」「おっぱい大好きマンだから、いっぱい時間がかかるかな?」と心配していましたが、杞憂(きゆう)に終わりました。
無事に昼間だけでも卒乳できて安心しましたが、今まで息子と2人で培ってきたおっぱいの絆を思い出し、少し寂しい気持ちもありました。
午前3時半に生まれてきた息子は、すぐに助産師さんに支えられて、私のおっぱいを吸ってくれました。生まれてすぐにおっぱいを吸うと、息子の練習にもなるし、私のおっぱいが出やすくなる、という助産師さんの話を覚えています。
約1年前、おなかの中から出てきたばかりなのにチュパチュパと一生懸命おっぱいを吸っていた小さな尊い命が、こんなにも大きく育って自立への道を一歩踏み出したのだと思うと、よく大きくなったねと感慨深いです。
これからも夜の寝かしつけのおっぱいは続きます。もう少し息子とかけがえのない時間を過ごせそうです。
はみだしみゆき
漫画家。普段はプロモーション会社の制作チーム勤務。2019年5月に息子を出産してママデビュー。子育てにあわわあわわと奮闘中。息子が5、6カ月になった頃から、Twitterへのイラスト・漫画投稿をしている。Twitterアカウントは@HamidashiMiyuki。Instagramアカウントは @hamidashimiyuki。
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