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#4 #小山コータローの妄想旅行記

野生の美顔ローラーがうろつく、過酷な美の旅 マンガ「妄想旅行記」

美容にパラメーター全振りの国

小山コータローの妄想旅行記「ビューティフル諸島編」
小山コータローの妄想旅行記「ビューティフル諸島編」
海外旅行をしたことがない漫画家・小山コータローさん(@MG_kotaro)が、「せめて妄想だけでも」と架空の国の旅行記を4コマ漫画とコラムで綴ります。訪れる場所は、いつもどこかヘンテコ。でもそれは、私たちが日本に慣れすぎているからかもしれません……。想像の斜め上からくる小山さんの発想力で、月曜日、ちょっとダウナーな頭をやわらかく。全身の力が抜けるのを感じたら、そこは小山ワールドです。
小山コータローの妄想旅行記

小山コータローの妄想旅行記「ビューティフル諸島編」

小山コータローの妄想旅行記「ビューティフル諸島編」
小山コータローの妄想旅行記「ビューティフル諸島編」
『ビューティフル諸島』

小山コータロー33歳。おとめ座、O型、甘いものがだだ~いいすすきき!(鍾乳洞にこだましている様子)

悲しいかな肌はカサカサ、皮膚はダルダル、奇声を上げてはニヤニヤしてばかりの日々となってしまいました。年齢には勝てませんね。

まだ首の座っていない若い頃(16歳~18歳)はシャワーを浴びれば水をはじき、風呂上りに保湿なんかしなくても、擬人化したウォーターサーバーかと思うほどビショビショでした。鼻がコックになっていました。

男といえどお肌の劣化が気になってきたので、そろそろ美容に気を使わないといけないなと思いはじめました。インターネットを買ってきて調べたところ、とても素敵な場所を発見しました!

『ビューティフル諸島』です。

名前の通り、美しさを追求している国とのこと。美容に効果のあるフルーツや魚、野生の美顔ローラーがうろついているなど独自の環境を形成している島国で、住む人たちの肌年齢は平均3歳と言われているそうです。

今回も善は急げと、隣人の有給休暇を使ってビューティフル諸島へ行ってきました。
出典:小山コータローの妄想旅行記「キョナンガ共和国編」
日本からビューティフル諸島まではビューティフルヘリコプターで3時間、ビューティフルパラシュートで飛び降りて1時間とお手頃な時間で行くことができますし、上空には保湿成分が含まれた雨雲が常に発生しているためお肌をケアしながらビューティフル空港に降りることができます。ここで雷に打たれてしまうと、せっかく保湿して肌が黒焦げになってしまいますし、打たれている間はガイコツ姿になってしまうので少し恥ずかしいです。誰かに避雷針を持ってもらうなどして対策をしましょう。

さっそく空港に用意されたウエルカムドリンク(乳液)を飲み干し、美容にいいものを扱っている屋台が並ぶ『ビューティフルストリート』へ出かけました。
まず僕が行った屋台は『小顔クレープ』のお店です。クレープ生地の中には、小顔マンゴー、骨格縮小クリームがたっぷり。とても大きいので美容にもお腹にも満足のいく一品です。ただ、食べている間にも顎が細くなっていくので、おちょぼくちで食べる後半はとてもつらかったです。
「甘いものを食べたので、つぎはしょっぱいものが食べたいなあ!」と、大声で何度も叫びながら歩いていたので地元のビューティフルポリスに『床にうつぶせになれ!早くしろ!』と銃口を突き付けられましたが、肌のことをほめるとすぐに開放してくれました。とても美容意識の高いポリスでしたね。

そうして目に留まったのは『保湿ドッグ』です。見た目はほとんどホットドッグなのですが、持ってみるとパンが山芋とオクラのキメラくらいヌルヌルでした。

店主に聞いてみると、肌の保湿にいい油をパンに吸わせているらしく、食べる前にパンを肌に押し付けて保湿するそうです。美容もここまで来たかと思いました。保湿ドッグという商品名にしておきながら食べることと保湿することを切り離して考えているとは恐れ入ります。

しっかりとパンを顔に押し当ててから、一口パクリ!口の中にひろがる油は、僕の体が瞬時に『これは体内に入れてはいけないね』と判断するほどまずかったです。

保湿と引き換えに胃がやられてしまったので、なにか飲み物はないかと歩いていると、タピオカドリンクのようなマークのお店を見つけました。店主に、得意の尻文字で注文すると、店主はタピオカドリンクのようなパッケージのもののフタを外し、コットンにしみこませ、僕の顔に塗ってくれました。お疲れ様といわんばかりに黒飴を渡してきたので、タピオカドリンクを偽装した立派な詐欺だと確信しました。

屋台を3件回って、まともな食べ物は1つしかありませんでしたが、肌年齢が3歳になったと思えば、あまりつらくありませんね。

【総括】
ビューティフル諸島、その名の通り美容に全振りして五角形のパラメータが一本の線みたいになってるひどい国でした。古くからこの国には『 肌年齢 わかっているから 測らんね 』ということわざがあります。小2が考えた標語では?と思いましたが、それくらい自身に満ちあふれたエネルギッシュな国ということですね。40歳になったらまた行こうと思います。

<こやま・こーたろー>
 漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。Twitterアカウントは@MG_kotaro

   ◇

 海外旅行に行ったことがない漫画家・小山コータローさんが「妄想」で架空の国に行く連載「#小山コータローの妄想旅行記」は原則週1回(月曜日)、withnewsで配信していきます。
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