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連載

#39 #withyouインタビュー

鈴木奈々さんが今も後悔する「沈黙」 グループで始まった陰口に……

学生時代、「いじめる側でも、いじめられる側でもない子」だったというタレントの鈴木奈々さんには、友達の陰口を聞いたあの日、言えなかった一言が、大人になった今も心に残っているそうです。

タレントの鈴木奈々さん=西田裕樹撮影
タレントの鈴木奈々さん=西田裕樹撮影

目次

タレントの鈴木奈々さんには、今も後悔している「沈黙」があります。学生時代、「いじめる側でも、いじめられる側でもない子」だったという鈴木さん。女子グループの中での陰口。その時、自分では言えなかった一言が、大人になった今も心に残っているそうです。「自分が後悔しないように、勇気を出してほしい」。誰かの居場所を作る「絶対傷つけない勇気」の出し方を聞きました。

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勇気を出してそばにいた

夏休み明けに学校に行くのは憂鬱でした。茨城県龍ケ崎市で育ち、学校も好きだったし、いじめられていたとかではないけれど、人間関係みたいなのが面倒だなあって思っちゃって。

女の子のグループってやっぱり面倒くさい。多くの人が通る道ですけど、グループの中で、シカト(無視)とかあるんですよね。

中学のとき、仲良し8人組だったんですけど、リーダー格の子が言い出して、1人をシカトすることになったんです。私は母親がめちゃくちゃ厳しくて、「絶対に人を傷つけるな」「いじめたら自分に返ってくるよ」って言われ続けていたから、一緒にシカトはできませんでした。

その子が1人になっちゃうから、学校から帰るときとか遊びとか、むしろ一緒にいました。そんなことすると私もいじめられるかな、というのはもちろんあって怖かったけど、勇気を出してそばにいました。

その子とは、今も仲良し。「あのとき、いてくれてうれしかったよ」って言われます。

私は言えなかった、一言

でも、勇気を出せなかったこともあります。

女の子が集まって、そこに居ない子の悪口が始まったときのことです。
私は黙っていたんだけれど、しばらく続いた後、ある子が「ていうかさ、ここで言ってるんだったら、本人に言えば?」って。

場が凍ったけど、「マジでかっこいい」とリスペクトしました。私は言えなかったんですよ。

私のように、いじめる側でも、いじめられているわけでもない子たちは多いですよね。リーダー格からにらまれたら嫌だなとか、次は自分がいじめられるかもとか、いろいろ考えちゃう気持ちはすごくわかる。

それでも、自分が後悔しないように、勇気を出してほしいな。

「やめよう」と言えないとしても、その子のそばにいたり、話しかけたりすることはできると思う。グループやクラスの中に、「本当はいじめや嫌がらせに加わりたくないな」と思っている子がきっといるから、空気が変わるときが来るはず。

季節が変わるように道は開けていく

いじめられるのは優しい子が多かったな。言い返せないと、どうしても標的になるんですよ。たまに「私が悪いんだ」「消えればいいんだ」って思う子がいるけれど絶対にそんなことはない。いじめている方が100%悪いんです。

いじめられている子には、「つらい時間が一生続くって絶対に思わないで」と言いたい。私は勉強がダメすぎて高校も途中で変わったりいろいろあったけれど、モデルになるって目標があったから、なんとか道は見つかった。成長していけば季節が変わるように道は開けていくから。

あとはやっぱり、悩みは一人で抱え込まないで。たった一人でもいいから、いや相談窓口の電話でもSNSでもいいから、気持ちを打ち明けてほしい。ノートに書くだけでもいい。
親だって、迷惑かけるとか考えずに思い切って話してみて。

<すずき・なな>
モデル、タレント。1988年生まれ。茨城県龍ケ崎市出身で今も住む。バラエティー番組への出演多数。

 

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今年のテーマは「#居場所」。 

 目に見える「場所」でなくても、本や音楽…好きなことや、救いになった言葉でもいいです。生きづらい時間や不安な日々をしのげる「居場所」をみなさんと共有できたらと思います。 以下のツイートボタンで、「#居場所」について聞かせてください。


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