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話題

かあこさんからの取材リクエスト

Twitterで話題「#アレクモールドチャレンジ」商品開発の経緯は?



「兎にも角にも筋肉」アニメ「キンプリ」エモすぎ公式グッズが爆誕

「インパクトにステータス全振りした」という話題の商品

「アレクサンダー・シリコンモールド」使用例
「アレクサンダー・シリコンモールド」使用例 出典: ムービック提供

目次

取材リクエスト内容

「#アレクモールドチャレンジ」が面白いのですが、商品の開発者がなぜ
これを発売しようと思ったか経緯が気になります。フカボリしてもらえませんか。 かあこ

記者がお答えします!

今年4月から、テレビ東京系列で放送されたアニメ『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』。その劇場編集版を上映する映画館で、発売されたある商品が話題となりました。フレッシュな男の子たちのアニメかなと思い、この商品を物語るハッシュタグ「#アレクモールドチャレンジ」の投稿を見ると、腕を組んだ筋肉隆々のキャラクターがずらり。これは一体……? 販売元のファン社員が考えた「兎にも角にも筋肉」な商品が爆誕した経緯を聞きました。
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「KING OF PRISM」略して「キンプリ」

「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-」は、2016年に公開された映画「KING OF PRISM by PrettyRhythm」、2017年の「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」に続く3作目となるTVアニメ。またTV版を3話ずつに分け、限定映像を加えた劇場編集版が全国の映画館で上映されました。

「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-」
「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-」 出典: (C)T-ARTS/syn Sophia/エイベックス・ピクチャーズ/タツノコプロ/キングオブプリズムSSS製作委員会

シリーズの核となるのが、フィギュアスケートと歌とダンスを組み合わせたパフォーマンス「プリズムショー」。プリズムショーで活躍する「プリズムスタァ」を育てる華京院学園の寮「エーデルローズ」を舞台に、さまざまな社会的抑圧に向き合いながらも成長していく少年たちを描いた作品です。

物語の設定や構成に最初は戸惑うかもしれませんが、しばらく観れば気にならないどころか、楽しさでどんどんのめり込んでいくのが作品の魅力。芸人のサンシャイン池崎さんは、今回のシーズンでキンプリを知りましたが、自身の芸風の世界観にも近いこともあり、瞬く間に夢中になっていく姿が話題になりました。

TVアニメ版は7月1日深夜に最終回を迎え、「#kinpri」「#キンプリみたよ」などの番組ハッシュタグがTwitterのトレンド入り。感動の集大成に、大きな盛り上がりを見せました。

強靭な筋肉の応用が独創的すぎる

そんな中、アニメ放映期間も話題になっていたのは、劇場で販売された商品「アレクサンダー・シリコンモールド」(1,500円+税)です。主人公たちが所属するエーデルローズのライバル・シュワルツローズ所属で、「プリズムショーの破壊者」とも呼ばれる「大和アレクサンダー」の強靭な肉体がかたどられています。

「アレクサンダー・シリコンモールド」
「アレクサンダー・シリコンモールド」 出典: ムービック提供
そんな二つ名と強面で、恐ろしい人物のように思えるかもしれませんが、人間味あふれる愛されキャラクター。Twitterではこのシリコンモールド(シリコン型)を使って、「#アレクモールドチャレンジ」のハッシュタグのもと、ファンたちによってさまざまな作品が生まれています。

製品を企画・販売するムービックの告知ツイートによると、氷やチョコレートにとありますが、時にはゼリーやキャンドルになり、またある時にはネックレスにして身に着ける強者まで……。

どんなねらいで商品をつくったのか、ムービックを取材しました。

社内のキンプリファンの意見を参考に

ーーシリコンモールドになっている、大和アレクサンダー氏とはどんな人物でしょうか。

シュワルツローズに所属しているストリート系プリズムスタァであり、ストリートのカリスマと称される、エーデルローズに所属の仁科カヅキ氏をライバル視しています。

3作目では、幼少時は病弱だった少年であった彼が、ストリート系プリズムスタァ・黒川冷氏との出会いを経て、プリズムスタァを志すまでの経緯が描かれています。

こちらが件の大和アレクサンダー氏
こちらが件の大和アレクサンダー氏 出典: (C)T-ARTS/syn Sophia/エイベックス・ピクチャーズ/タツノコプロ/キングオブプリズムSSS製作委員会

ーーなぜシリコンモールドをつくろうと思ったのでしょうか。経緯を教えてください。

社内のキンプリファンの意見を参考に、過去~今作までのシリーズを通して銅像などのモチーフがよく出てくること、また、エーデルローズ寮のお料理担当・鷹梁ミナト氏がお風呂でチョコレートの湯煎をするシーンを見た時の衝撃とが繋がり、作中のモチーフをチョコレートなどで銅像のように再現する「シリコンモールド」を作ろうと思い立ちました。
(この経緯もあり、ミナト氏にはパッケージにご登場いただいています。)
(※くれぐれもお風呂での湯煎はおやめください。)

ーー大和アレクサンダー氏をモチーフされたのはどうしてですか?

次にどのキャラクターをモチーフにしようかと考えたとき、より重厚感のある胸像のようにしたいという考えがあったので、それを念頭に置きながら検討しました。使用可能素材のなかでも、ひときわずっしりとした胸像感を放っていたのがアレクサンダー氏でした。

褐色の肌は間違いなくチョコレートとマッチしますし、アレクサンダー氏の強靭な肉体は、たとえチョコレートでも実物の胸像すら凌駕すると確信していました。

爆誕「兎にも角にも筋肉です」

ーー企画・商品化はスムーズに進んだのでしょうか?

企画提案時、あまりにも前例のない提案でしたので、許諾がおりないかもしれないと不安な気持ちもありましたが、窓口のタツノコプロさんは快く許諾してくれました。原型用3Dデータ作成時には工場的にも前例のない工程や製造上難しい部分を乗り越えることとなりました。

監修から製造に関わる関係者の連携と短期間製造までのタイムアタックで、持てる技術と機材を総動員した総力戦でしたが、高難度な未知の挑戦を経て、安全性とクオリティーの実現を兼ね備えた、まさにパンチ力のある企画商品が爆誕した時はとても嬉しかったです。
「アレクサンダー・シリコンモールド」使用例
「アレクサンダー・シリコンモールド」使用例 出典: ムービック提供
ーー商品をつくる上でこだわった点などあれば教えてください。

兎にも角にも筋肉です。原型担当者と相談し「この形を忠実に原型にすると、胸板部分が厚すぎてチョコを作ってかじったら歯が折れるだろうし、首が細すぎて離型の時に頭がもげる可能性も高い。でもこのイメージのままの氷やチョコが作れるなら、賭けだけれど、実用性より、インパクトにステータス全振りした方がいい筈だ」と試行錯誤を重ねました。

とくに胸板の厚み、力強い腕の筋肉には一層のこだわりを持って造形しました。また表情、毛髪の一本一本などの細部まで忠実に再現できるよう、工場と何度も調整を重ねました。
 
ーーどのように使用されるのを想定していますか。注意点などもあれば教えてください。

基本的にはチョコレートや氷などを作っていただくことを想定した商品です。注意点としましては、実際に作ってくださった方は感じていらっしゃるかもしれませんが、こちらのアレクサンダー氏、かなりの強固さを備えた重量級の仕上がりになります。召し上がる際、顎を痛めないようお気を付けください

またアロマキャンドルを作ってくださっている方もお見受けしましたので、火傷や火災などの事故にはご注意ください。

誕生日のお祝いにもモールド作品

ーー「#アレクモールドチャレンジ」というハッシュタグが生まれ、話題になっていることはどう感じていますか?

かくして爆誕したシリコンモールドですが、ファンの皆様の独創性とチャレンジ精神はこちらの予想をはるかに超えるすばらしいものばかりでした。

ファンの皆様が作ってくださった「#アレクモールドチャレンジ」というハッシュタグで斬新な作品を目にするたび、「受け入れて頂けてよかった!」と安堵ひとしおです。
 
せっかくのシックスパックが見えないというご意見をよく目にしますが、実は原型の段階ではこっそり6つに割れた筋肉を造形しておりました。しかしながら腕を作ったら隠れてしまったので残念に感じています。
 
「#アレクモールドチャレンジ」のハッシュタグにはさまざまな作品が集まった
「#アレクモールドチャレンジ」のハッシュタグにはさまざまな作品が集まった 出典: ounoさんのツイート

ーーゼリーになったり、キャンドルとして点灯されたりしています。これほど幅広く展開されることを想像していましたでしょうか?

企画製造担当としては多種多様なアレクサンダー氏が生まれることを期待しておりました為、大変嬉しくまた楽しく拝見しております。

アレクサンダー氏の誕生祝にモールド作品が添えられていたのには、まさかと驚きを覚えつつも、お祝いの場に力添え出来たことが大変光栄でした。

反省点は「首が…」

ーー今後シリコンモールドが劇場以外で販売される可能性はありますか。

現時点では未定でございますが、進捗がございましたら公式HP等からアナウンスさせていただきます。
 
ーー今回の企画を受けて、今後はどのような商品を展開していきたいですか。

どの側面からも規格外な商品で未知の経験ばかりだった為、お客様がゼリーなど柔らかいものを作られる際に首がもげない様に大変な苦労させてしまったという点が反省点です。
 
しかしそれすら「#アレクモールドチャレンジ」の難度として楽しんでいただけるファンの皆様の温かさに、「キンプリ」の持つ力の大きさを感じ、素晴らしく思っております。今後もファンの皆様に喜んで頂ける商品開発が出来る様、スタッフ一同感謝の気持ちをもって努めてまいります。

  ◇

Twitterのタイムラインに素敵があふれ出した「#アレクモールドチャレンジ」。どんな形でも私たちの心にきらめきをくれる大和アレクサンダー氏は、プリズムスタァの真骨頂なのではないでしょうか。今でもじわじわ投稿される、みなさんのチャレンジが楽しみです。

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