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連載

#34 城崎広告「会社員のモヤモヤ」

結婚式の余興、鉄板は「映像」 自分にしかできない思い出で泣かせる

(C)BNEI
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目次

サラリーマンの日々をキャラ化した「城崎広告」のメンバーが日頃感じている疑問を、withnews編集部がフカボリ取材する「会社員のモヤモヤ」。33回目は「結婚式の余興」についてです。
城崎広告
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今回の登場人物

朝日奈彬
営業部所属の28歳。高いコミュニケーション能力とポジティブシンキングが長所。趣味はテニス、スキー、サーフィン、ランニング。

 

夕永俊介
企画部所属の30歳。鋭い視点の持ち主でデータ分析やコンセプトデザインが得意分野。趣味はひとりキャンプと植物画。

 

菱乃木賢悟
事業推進部所属の32歳。新たな価値とガジェットを創造し続ける天才肌のメカニック。趣味は工作と家電新製品チェック。

 6月は「ジューン ブライド」という言葉もあるように結婚式に参加する人が多いのではないでしょうか?友人、知人などに呼ばれている人もいるかもしれませんね。

 そんな中よく話にあがるのが、余興をどうするか?といった話。
 そもそも、「やらない」という人もいますが、仲間内や同僚同士で何かをしてあげたいというケースも出てくると思います。とはいえ、どうすれば盛り上がるか?逆にやってはいけないことって…?などなど悩みはつきもの。

 

朝日奈

大事な同期の結婚式だから、絶対最高の思い出になるような余興にしたいよな!

 

菱乃木

うんうん、別会社にうつったボクたちをわざわざ招待してくれるような珍しいヒトだからね、きっと喜ばせちゃうよ★

 

夕永

その意気込みにはおれも全面的に賛成だが、果たして何をやるべきか……

 

菱乃木

プロの意見とかきいてみたいかも?

 

朝日奈

じゃあ今回はこれについて取材をお願いしよう!
数々の結婚式をプランニングし、メディアなどにも出演するウェディングプランナーの岡村奈々さんに、ステキな余興について話を聞きました。。
岡村奈々さん
 

結婚式の考え方が時代に合わせて変化

 

夕永

岡村さん、よろしくお願いします。

 

菱乃木

ボクたち、同期の結婚式の余興を頼まれちゃったんだよね!

 

岡村

よろしくお願いします!

 

岡村

余興の話をするにあたって、まずは結婚式に対する考え方が変わってきている点について、お伝えしておきたいと思います。

 

朝日奈

それは気になります。どんな変化なんでしょうか?

 

岡村

従来の結婚式は、「ゲストが披露宴を盛り上げる」という形がメインでした。
そのため、ゲストが一芸を披露することで新郎・新婦のためにパーティを少しでも楽しくしようと、余興なども考えられてきていました。

 

夕永

今回もまさにそのつもりでした。新郎新婦に幸せなひとときを楽しんでもらえる出し物を考えなければと。

 

岡村

しかしながら、結婚をとりまく環境が大きく変わったことにより考え方が変わってきています。
例えば、テクノロジーの進化で「口コミ」の普及が大きく進み、式自体が「新郎・新婦がゲストを楽しませる」という従来とは逆の流れになってきています。

 

朝日奈

なるほど…! たしかに、最近は新郎新婦のこだわりが詰まった、おもてなしたっぷりの式に呼ばれることが増えてきたように思います。

 

岡村

その根幹には「少しでも良く見せたい」という心理があると思います。
比較がしやすいため、後から思い返したときに少しでも「良かった」と思ってもらいたいと考える人が増えたのです。

 

菱乃木

うんうん、どうせやるなら誰にもマネできないような忘れられないものにしたいよね。

 

岡村

後に残る写真だけでなく、その場でシェアされる写真にも「写真映え」が求められるようになり、それに合わせて会場も料理も見栄えが良い物が急激に増加しました。

 

夕永

写真映えか。
たしかに、ゲストも競って写真を撮りあうようなフォトジェニックな結婚式に招待されたこともしばしばありますね。

余興をやる?やらない? 判断ポイントとは

 

岡村

そのような環境の中、余興はやるべきでしょうか?それとも、やらなくてもいいのでしょうか?

 

朝日奈

今回は新郎新婦に依頼されてるわけですが、ここまでのお話をふまえると、彼らが考えた式の雰囲気やコンセプトに寄り添うものにする必要がありそうですね。

 

菱乃木

それにそもそも余興って面白そうだし、ボクはやったほうがいいと思うな!

 

岡村

そうですね!
時と場合と相手によりますので一律の答えはありませんが、あった方がよいのではないかと思います。

 

夕永

その場合、注意すべき点としてはどんなことがあるのでしょうか?

 

岡村

余興をやるかどうかを判断する際に、参加するグループが過去にやったかどうかを参考にすると思います。

 

朝日奈

グループというと、今回は同期のつながりかな?

 

岡村

例えば、仲の良いグループのAさんの式ではやったけど、次回のBさんの式ではやらない…となると、やらないための調整の方が大変だったりするかと思います。
Bさんとしても、きっと後々まで気にするのではないでしょうか…??

 

夕永

それは気にしておかないといけないですね。
たしか、朝日奈はよく同期の結婚式に呼ばれていたと思うが、どうだろうか?

 

朝日奈

エンタメ会社だからな、同期の結婚式で余興をやるのは定番になってると思うよ。

 

菱乃木

じゃ、やらない手はないね!
ちなみに、みんなやってないなら、ナシもありってこと?

 

岡村

もちろん、自然な流れでやらないという判断になるようであれば、それはそれで良いので、流れに逆行して無理してやる必要はありません。
あくまで、話の流れや過去の経緯に照らし合わせたときに自然な判断をすることが良いと思います。

 

夕永

新郎新婦はもちろん、自分たちも含めたグループでの関係性や慣習に気を遣う必要があるということですね。

いまどきの鉄板は「映像」を作ること

 

菱乃木

実際どんなことやると面白いのかな?
彬クンも俊介クンも迷っちゃってるみたいなんだよね…

 

岡村

そうですね、何か特技や伝統的な出し物があれば披露できるものの、そうでもないケースの方が多いのではないでしょうか?

 

岡村

親族も同席となると、内輪ノリな内容であれば場が白けてしまいそうで迷ってしまうところですよね…。

 

朝日奈

はい、参加者みんなが楽しい気持ちになれるようなものがいいとは思うんですが……

 

岡村

そこでおすすめなのが、「映像」です!

 

夕永

映像というと、たとえばビデオメッセージみたいなものでしょうか?

 

岡村

はい!具体的には、いろいろな人にメッセージをもらってつなぎ合わせたり、過去の写真をスライドショーで見せたりすることです!

 

朝日奈

お祝いのメッセージや思い出がぎゅっと詰まっていて、幸せな気持ちになれますね!

 

岡村

その場でやらなくて良いですし、人数が多くても時間を合わせて集まったりしなくて大丈夫なため、出す側としても非常に楽!というのが最大のメリットです!
そして、大失敗するリスクを小さくすることができます。

 

夕永

たしかに……生で歌やダンスに挑戦して失敗して白けてしまうのは申し訳ないですしね……

 

菱乃木

うーん、でもさ、そういう映像って定番といえば定番だよね?
なんかひとひねりほしいなぁ。

 

岡村

そんなあなたに、ぜひ実施していただきたいのが「自分にしか撮れない」映像や写真であるかを意識する!ということです。

 

朝日奈

大事なポイントですね! 詳しく教えてください。

 

岡村

一例ですが、あなたが職場の同僚であれば、普段は参加者が知らない働いている姿を撮ってみてはいかがでしょう?

 

夕永

それは盲点でした。
たしか新婦は他社の人だったはずだし、新郎が仕事を頑張る姿を見られたら喜んでもらえるかもしれない。

 

朝日奈

知らない一面、見えにくい一面を紹介する、これは同僚以外でも応用がききそうですね!

 

岡村

そうですね!
あなたが高校の同級生であれば、よく一緒に遊んだ思い出の場所や、所縁のある人たちにインタビューしてみる、といったイメージです!

 

菱乃木

あはっ、ビックリするような映像が用意できたらいいな!

 

岡村

新郎・新婦があなたに頼んだのにはきっと何か理由があるはずです。
ささいなことでもいいので、他の人には作れないものを意識することでメッセージの質が一気にあがり、新郎・新婦や参加者に刺さる映像になるはずです。

 

夕永

ありがとうございます、さっそくその方向で考えてみます。

 

岡村

逆に気を付けたいのが、内輪受けを狙ったチャレンジ企画や暴露系の内容、新郎へのいじりです。
親族も同席する場ですと仲間内では面白いネタでも、もしかしたら不快な思いをする人がいるかもしれません。

 

菱乃木

わかるよー、イタズラは誰かをイヤな気持ちにさせたらつまらないんだよね!

 

朝日奈

内輪受けには注意しないと、つい行き過ぎたことをしてしまったりすることもありますよね……

 

岡村

新郎・新婦にとっては一生モノのイベントですので、参加者全員の良い思い出になれるように普段よりも余計に気を付けたいですね。

 

夕永

肝に銘じます。最後に、余興担当として結婚式に臨むにあたり、もう一つアドバイスをいただけないでしょうか?

 

岡村

では…経験上、挙式当日の新郎・新婦は非常に不安になっています。
ウケる、ウケないということより、一緒にステキな結婚式をつくろう!そして、その時間を一緒に精いっぱい楽しもう!というスタンスで参加してもらうのが一番良いと思います。

 

菱乃木

そりゃ緊張するよね! でも、面白い一日にしてあげたいなー。

 

朝日奈

そのためにも、新郎新婦が笑顔になれるような最高の映像作りを目指そう!

 

岡村

きっと新郎・新婦はもちろん、あなた自身にも達成感のあるいい思い出になると思いますよ!

 

夕永

ありがとうございました、おかげで忙しくなりそうです。
【今回話を聞いた人】

岡村奈奈
ウエディングプランナー
www.nanea.jp
 
 
音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。執筆や監修、メディア出演多数。
オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応するトッププランナーのひとり。渋谷と横浜で毎月相談会を開催している。

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