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怖くないよ!アシダカグモの本心知って 生態描いたイラストが面白い

人間から必死で逃げるアシダカグモのイラスト。
人間から必死で逃げるアシダカグモのイラスト。 出典: コネクトさん(@kn_0210_)のツイッターより引用

目次

 家の中で見かけることがある大型のクモ「アシダカグモ」。非常に長い脚を持ち、あまりのこわもてぶりに、恐怖を覚える人は少なくないと言われています。しかし実はとても臆病であることなど、その生態をユーモアたっぷりに解説したイラストが、ツイッターで好評です。「共存するための知識を得る機会になれば」と喜ぶ作者に、描いた経緯を聞きました。

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憎めない姿描き説明

 『アシダカグモの気持ち』と題されたイラストは、今月19日、ツイッターに公開されました。デフォルメされたアシダカグモたちが、あちこちに登場します。

ツイッターで話題のイラスト『アシダカグモの気持ち』。
ツイッターで話題のイラスト『アシダカグモの気持ち』。 出典: コネクトさん(@kn_0210_)のツイッターより引用

 左上のコマを見ると、こんな説明文が目に入ります。

ゴキブリや家の衛生害虫を食べて生活
食べている最中に新しい獲物を見つけると 今まで食べていたエサを無視して新しい方に飛びつく

 文章の脇には、2匹のゴキブリの間でまごつくうち、一方に逃げられてしまうアシダカグモが描かれています。その姿は、何だか憎めません。

脱力系の絵柄が特徴です。
脱力系の絵柄が特徴です。 出典: コネクトさん(@kn_0210_)のツイッターより引用

 別のコマには、人間に触られそうになり、悲鳴を上げながら逃げている場面も。自分より大きな動物に近づかず、わずかな音や振動も気にする繊細な性格を、分かりやすく説明しています。

CDサイズでも可愛い!?

 クモの生態に詳しい、国立科学博物館動物研究部(茨城県つくば市)の小野展嗣名誉研究員によると、アシダカグモの全長は大きいもので12センチほど。CDの直径と同じくらいです。

 悪質な病原菌や毒は持っていないものの、そのサイズに嫌悪感を抱く人もいるとされています。

 しかしイラストを見た人の多くは「あれ、可愛い…?」「ウチにも来てくれないかな」などとコメント。その数は300件を超え、4万5千件以上リツイートされました。

作者「実は苦手だった」

 「一見グロテスクだけれど、生態を知るほど好きになりました」。作者のコネクトさん(@kn_0210_)は、そう笑います。

 インコやカブトムシなど、さまざまな動物や虫を飼育してきたというコネクトさん。身近な生き物を描くのが趣味で、ダンゴムシの習性をイラスト化し、ツイッター上で注目を集めたこともあります。


 アシダカグモとの出合いは約10年前、家族と訪れた山中の別荘でした。部屋に群生しているのを見て、「この世のものとは思えない」と冷や汗をかいたそうです。

 「実家で遭遇することもあったのですが、苦手意識からいつも駆除していました」

 その後、絵にできそうな生物について調べるうち、アシダカグモの情報に触れました。がらりとイメージが変わり、今では親しみを込め「アシダカグモさん」と呼んでいます。

知ることが共存への第一歩

 コネクトさんはイラストに続き、アシダカグモの短編漫画もツイッターで公開しました。狩りに出かけた父親と息子が人間と鉢合わせ、殺虫剤をかけられてしまうという内容です。

アシダカグモの親子が主人公の漫画。
アシダカグモの親子が主人公の漫画。 出典: コネクトさん(@kn_0210_)のツイッターより引用

 作品には、過去の自分への反省を込めたといいます。

 「いくら見た目が恐ろしくても、命は命。イラストを見た人たちが『クモを少し好きになれた』と共感してくれたからこそ、描かなければと思ったんです」

 相手を知ることが、異質な存在を受け入れる第一歩になる。読者にそう伝えたいと、コネクトさんは考えています。

 「暑くなると、えさとなるゴキブリの動きが活発化するため、アシダカグモさんを目にすることが増えるかもしれません。そのときは『頑張って生きろよ!』と見守ってあげてほしいですね」

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