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名古屋でモーニング1週間食べ歩いたら…本当にうどんがついてきた!
この4月から転勤で名古屋暮らしを始めました。転勤が決まったと周囲に伝えると「コーヒーを頼むと、うどんが出てくるんでしょ」「モーニングがすっごいボリュームなんだよね」。必ずと言っていいほど名古屋モーニングの話題になりました。そのうわさは本当なんでしょうか。コーヒーを頼んだら何が出てくるのか。1週間、喫茶店に通って確かめてみました。結論から言えば、うどんは確かに出てきました。
名古屋の代表的な商店街・大須。ほど近い喫茶店「はやしや」で最初のチャレンジです。
「ホットコーヒーください」
「だけでいいですか?」
女性の店員さんが驚いたように聞き返します。
「トーストもつきますよ」
その言葉を聞き、いよいよ名古屋暮らしが始まったんだと実感がわきました。好きな飲み物に、朝はサービスでトースト1枚がついてきます。ブレンドコーヒーを注文し、380円でした。
2日目も大須商店街近くの喫茶店「ハヤシコーヒー イルフィオレ」へ。
ホットコーヒーを注文すると、
「はい、ホットコーヒーですね」
あれ、そのまま行ってしまった……。出てきたのはホットコーヒーのみ。コーヒーしか頼んでいないので当たり前のことですが。
名古屋といえばコーヒーになんでもついてくると思っていたので、拍子抜けしました。こんな場合もあります。
3日目は名古屋の繁華街・栄にあるカフェ「カフェ・ル・ドーモ」。
ホットコーヒーを注文すると、間髪いれず「モーニングつけますか?」。
「はい」と答えると、トーストとゆで卵が一緒に出てきました。こちらもブレンドコーヒー(380円)の値段で、サービスとしてついてきます。
名古屋駅近くの喫茶店「リヨン」。
コーヒーを注文すると、女性の店員さんが「モーニングおうかがいします」。頼むことが当たり前になっています。
小倉プレスサンドを選びましたが、「トースト・ゆで卵・カステラ」「ポテトサラダプレスサンド」など6種類あります。
好きな飲み物の値段で食べることができ、しかも「1日中モーニングサービス」をしています。
名古屋モーニングを食べ歩いていると伝えると、ある喫茶店の店主は「モーニングだったら一宮にいかないと」とアドバイスをくれました。
名古屋駅から電車で約15分、愛知県の北西、岐阜県との県境にある一宮市は「モーニング発祥の地」を掲げています。
店主によると「笑っちゃうぐらい、すごいモーニング」なんだそう。行って確かめないといけません。
名鉄一宮駅からさらに3駅、奥町にある「ありすかふぇ」でコーヒーを注文しました。すると店員さんがメモを手に身動き一つしません。さすがモーニングの本場、頼まないという前提がないようです。
こちらの店は選択肢が豊富で、トーストのほか「フレンチトースト」「ぜんざい」など20種類以上もありました。もちろんドリンクの値段で食べられます。
一宮駅から少し歩いたところにある「グリーンカフェ」。
こちらでもコーヒーを頼むとメモを手にした店員がモーニングサービスの注文を待っていました。「飲み物+食べ物」は一宮では常識のようです。
転勤前は冗談だと思っていた、うどんがここにありました。油揚げや、かまぼこ入り。サービスとは思えない、きつねうどんです。
ほかにも「カレーライス」「トースト・スープ・ポテトサラダ・ゆで卵」など6種類(現在は新たにサラダうどんが加わって7種類です)。何度も言いますが、すべてドリンク代のみです。ブレンドコーヒー(400円)についてきました。
名古屋市内に戻り、名古屋駅から少し歩いた場所にある「KAKO BUCYO COFFEE」へ。
こちらではコーヒー(500円)でトーストがついてきます。
ここまで紹介したのは「モーニングサービス」についてです。ドリンク代のみで食べ物がついてくるものです。
もう一つ、ドリンク代と追加料金で食べられる「モーニングセット」があります。
2日目の「イルフィオレ」はモーニングセットの店だったので、コーヒーの注文では食べ物が出てきませんでした。
とはいえ、70円追加でトースト、190円追加でベーコンエッグとサラダ、トーストがつくのでお得感があります。
7日目の「KAKO BUCYO COFFEE」は、100円追加で小倉あんたっぷりのトーストになります。
ほかの店でも追加料金でさらにボリュームたっぷりのモーニングを体験できます。
名古屋に来るまでは、喫茶店はデカ盛りや変わり種ばかりのアミューズメントパークのような場所だと思っていました。
実際住んでみると、日常に根ざしたものでした。
3月まで住んでいた大阪も喫茶店の数が多いと思っていたのですが、名古屋はケタ違い。住宅街でも角を曲がれば必ずと言っていいほど喫茶店があります。
モーニングセットの店もありますが、多くがコーヒーを頼めば当たり前のようにトーストや卵が出てきます。
そして常連客との距離が近い。
「おはようございます」とハキハキした声で来店し、席に座る。すると注文もしていないのにコーヒーとトーストが出てくるのです。まるで実家です。
常連客ばかりの住宅街の一角にある喫茶店に入った時は、誰も注文しないので頼み方がわからずおどおどしてしまったほどです。
朝の通勤時間、いつもと一つ通りを変えるだけでいくつもの喫茶店に出あえます。名古屋モーニング体験はまだまだ終わりがみえません
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