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笑顔で話題の報道官、どんなキャリア? 中国のネット上の反応は…

中国外務省の華春瑩報道官=ロイター
中国外務省の華春瑩報道官=ロイター

目次

 中国外務省の記者会見で、華春瑩(Hua Chun Ying)報道官が、パンダの「香香」(シャンシャン)を日本の外務省の杉山(ShanShan)事務次官と勘違いしました。普段は厳しい顔がトレードマークの華報道官には珍しい笑顔を見せたことで、中国でも「笑顔が温かい」「かわいい」と好意的なコメントが寄せられています。英語が堪能、20年以上のキャリアのあるベテラン外交官である華報道官の「笑顔」。ネットユーザーはどのように受け止めたのでしょうか?

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20年以上の外交官経験

 中国外交部(外務省)によると、華春瑩報道官は20年以上の外交官経験を持ち、2012年、中国外交部新聞メディア司の副司長として抜擢されました。中国外交部新聞メディア司の副司長は、日本でいうと副局長にあたります。現在は、スポークスウーマン(報道官)を務めています。

 華春瑩報道官の略歴は以下の通りです。

1993-1995 外交部西欧司(西ヨーロッパなどを担当)の職員
1995-1999 中国駐シンガポール大使館随行員、第三秘書
1999-2003 外交部西欧司第三秘書、副処長
2003-2010 中国駐EU大使団第二秘書、第一秘書、参事官
2010-2012 外交部ヨーロッパ司参事官
2012- 外交部新聞メディア司の副司長兼報道官
 
 大学での専攻は英語で、長年、シンガポールとヨーロッパにも駐在していました。英語の語学力は高いと評判です。

華春瑩報道官の会見の様子=ロイター
華春瑩報道官の会見の様子=ロイター

4年間恋愛をせず勉強に没頭

 華報道官は1970年4月生まれの47歳で、江蘇省の淮安市淮陰県(現淮陰区)出身です。1988年に、地元淮陰県では一位の成績を取り、名門の南京大学に合格しました。両親ともに公務員で、父親は淮陰県規律検査委員会の書記を務めていました。

 華報道官は南京大学で英語を専攻しました。中国メディアの報道によると、入学した時、英語の会話は苦手だったそうです。大学の4年間は恋愛をせず、勉強に打ち込んで語学力を磨いたと言われています。

 名前のスペルは「Hua Chun Ying」。順番を逆にすれば「Ying Chun Hua」で「迎春花」という花の名前と同じ発音になります。大学時代は「迎春花」というニックネームで呼ばれていたそうです。

 中国外交部のオフィシャルサイトによると、華氏は結婚しており、娘が一人います。

少し厳しい表情の華春瑩報道官=ロイター
少し厳しい表情の華春瑩報道官=ロイター

中国のネットユーザー「笑顔が満点」

 「シャンシャン」の勘違い騒動は、中国のSNSでも注目されました。

 中国版ツイッター微博のサイトでは、一つのニュースに5000以上のコメントが付き、「いいね」数は13000件を超えています。転送数も13000件を超えました。

 華報道官の「笑顔」については、中国のネットユーザーも新鮮だったようでです。

 「華さんが笑うと本当にかわいい」
 「冷たい人だと思ったが、やはり笑顔が温かいね」
 「テレビでこのような笑顔ははじめてです!」
 「笑顔が満点です」

 思わぬ「笑顔」には好意的な反応が目立ちました。

いつもはめったに笑わない華春瑩報道官=ロイター
いつもはめったに笑わない華春瑩報道官=ロイター

いつもはクールな報道官を「いじる」

 今回の騒動は、英語でのやり取りの中で、華報道官が中国語で「シャンシャン」と発音する外務省の杉山事務次官と、パンダの「シャンシャン」を勘違いしてしまったことから起きました。いつもはきびきびとした対応をしてた華報道官の「ミス」にも、中国のネットユーザーは反応しました。

 「かわいい勘違いでした」
 「5回聞いても確かに杉山のShanshanに聞こえてしまう。日本人の英語が分かりにくいかな」
 「やはり英語が聞き取れないうちに答えてしまったでしょうね。英語のリスニングテストで、質問を聞き取れず答える私と似ている(笑)」
 「ヨーロッパやシンガポールに長年滞在したので、英語は上手なはずなのに」

 ここでも、クールな華報道官を「いじる」反応が多くありました。

 また、日本の杉山次官に言及するコメントも。

 「杉山次官は今後、中国でのニックネームを『パンダのシャンシャン』にしましょう」

 今回の「騒動」はシャンシャンへの関心の大きさと、華報道官の違う一面を示す結果になったようです。

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