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2017年06月20日

「微温湯」温泉、読みは「ぬるゆ」です! 本当にぬるいか入ってみた

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微温湯で「ぬるゆ」と読みます。福島市内の表札では結構見かける地名です=9日、福島市、小泉浩樹撮影

微温湯で「ぬるゆ」と読みます。福島市内の表札では結構見かける地名です=9日、福島市、小泉浩樹撮影

 福島市の山奥に微温湯温泉という秘湯があります。「ぬるゆおんせん」と読むのですが、本当にぬるいのか確かめに行きました。

温泉に着くまでの山道。車がすれ違うのは無理です。こんな道が10キロ近く続きます=9日、福島市、小泉浩樹撮影

温泉に着くまでの山道。車がすれ違うのは無理です。こんな道が10キロ近く続きます=9日、福島市、小泉浩樹撮影

福島市の山奥にあります


 微温湯温泉は福島市中心部から車で約30~40分。車がすれ違えない狭さの山道を10㌔近く行った先に微温湯温泉唯一の旅館「二階堂」があります。かやぶき屋根のひなびた雰囲気の建物が秘湯感を醸し出します。
 9代目の二階堂哲朗さん(52)に話を聞きました。

 ――本当にぬるいんですか。

 「ぬるいです。31.8度からプラスマイナス0.2度ぐらいです」

 ――源泉がぬるくても温めるのが普通だと思うのですが、なぜぬるいままなんですか。

 「鉄分が多いので、いったん温めてぬるくなった後、再加熱すると真っ赤になってしまうんです。管理がとても難しいんです」

 ――ぬるいと冬は寒いのでは?

 「それだけが理由ではないですが、雪が降ると道路が通れなくなってしまうので11月初旬ごろには営業を停止します。再開はGWごろですね」

温泉内の様子。奥に見えるのが「上がり湯」です。すぐ隣が女性用の湯船で、声がよく聞こえてきました=9日、福島市、小泉浩樹撮影

温泉内の様子。奥に見えるのが「上がり湯」です。すぐ隣が女性用の湯船で、声がよく聞こえてきました=9日、福島市、小泉浩樹撮影

実際に温泉に入ってみました


 二階堂の初代「傳四郎」さんが温泉を買い取ったのが1803年。以前は微温湯とは別に「滝の湯」という熱い源泉があったそうですが、1968年の十勝沖地震でお湯が出なくなってしまったそうです。

 なぜぬるいお湯に一定の需要があるのでしょうか。二階堂さんは「のぼせないので長時間入っていられることが一部の人に支持されています。あくまで少数派だと思いますけれど」と言います。最近はないそうですが、バブルの頃は「秘湯ブーム」で何も知らずに来たお客さんが「温泉がぬるいじゃないか」と怒って帰ることがあったそうです。

 実際に温泉に入ってみました。温水プールみたいです。でも入っていると体の中からぽかぽかしてくるような気がします。目の病気に効くとされ、湯船に顔をつけて、目を開いたり閉じたりするといいそうです。実際、やってみたらものすごくしみました。

 兵庫県から毎年通っているという常連の湯治客は「酸性がものすごく強いからね。最初に湯治に来たときは朝起きたら目やにがびっしりついていて目が開かなかった。悪いモノが出ている感じがする」と話していました。

 熱い温泉はせいぜい15分ぐらいしか入っていられない方なんですが、ぬる湯では1時間ぐらい平気でつかっていられました。夏はやっぱり人気で、湯船が芋洗い状態になることも。「秋はやっぱり寒い」と常連客の人が言っていました。

 湯船の隣にもう一つ別の湯船があり、「上がり湯」と言います。こちらは普通の水なのですが熱いお湯です。そのまま出るとすぐ湯冷めをするので最後に入ります。入るとぬる湯とのギャップで思わず、「はー」と声が出ます。

旅館「二階堂」。奥に見えるかやぶきの建物は明治期に建てられたそうです。とても古いですが雰囲気は最高です=9日、福島市、小泉浩樹撮影

旅館「二階堂」。奥に見えるかやぶきの建物は明治期に建てられたそうです。とても古いですが雰囲気は最高です=9日、福島市、小泉浩樹撮影

東の横綱でした


 温泉評論家の石川理夫さんは「ぬる湯はからだへの負担が少なく、心臓や血圧に不安のある人や高齢者にも安心」と話します。長湯ができるため温泉に含まれる成分から皮膚からじっくり体内に浸透していくそうです。

 「日本人は温泉というと熱い温泉を思い浮かべがちですが、健康のためにぬる湯が見直されてきています」

 不勉強で恐縮ですが、ぬる湯で入る温泉は微温湯温泉だけでなく全国に点在しているそうです。雑誌「温泉」がつけた日本ぬる湯温泉番付で微温湯温泉は東の横綱。西の横綱は新潟県の栃尾又温泉とのことです。

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微温湯で「ぬるゆ」と読みます。福島市内の表札では結構見かける地名です=9日、福島市、小泉浩樹撮影
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