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あれ?なんか変…選挙ポスター掲示板「10」の次が「13」の謎
小池百合子都知事率いる地域政党「都民ファーストの会」の登場で、話題に事欠かない東京都議会議員選挙。6月23日の告示に向け、各地で立候補者のポスターを貼る掲示板の設置が進んでいます。そんな中、奇妙な光景を見つけました。定数4人の江東区選挙区の掲示板。届け出順にポスターを貼る区画の番号が「13」まであるのに、「11」「12」がありません。なぜでしょう?
掲示板の設置は市町村区が担っているとのことなので、江東区選挙管理委員会の担当者に話を聞きました。
区選管の担当者によると、江東区選挙区の立候補者数は、前回が6人、前々回が8人。過去の経験から「10人分のポスターが貼れれば大丈夫」と、番号が1~10まである掲示板を、5月上旬に業者に発注しました。
ところが、5月中旬に開かれた立候補予定者説明会の参加者や、立候補に向けた資料請求の状況から、予想以上に予定者が増える可能性が浮上。「10人以上になるかも」と判断し、急きょ、番号を「13」にまで増やしました。
では、なぜ「11」「12」の番号がないのでしょう?
各区画の上に、小さい数字があるのがわかりますか?
掲示板の右端、投票日や注意が書かれている区画。上に小さく「11」「12」と書かれています。都選挙管理委員会によると、これは通称「隠し番号」と呼ばれる数字。ここに振られている番号が、届け出番号に対応するのだそうです。
江東区選挙区の場合、届け出番号11の立候補者は、注意書きのある右下の「注意欄」に、届け出番号12の立候補者は、投票日などが書かれた右上の「表示欄」にポスターを貼ることになります。
「隠し番号」は都議選に限らず、都知事選など都が管理する選挙の掲示板にはすべて振られています。予期せぬ立候補者の登場にも、区画が足りなければ「注意欄」などにもポスターを貼ることで対応できます。
今回の江東区選挙区の場合、もし「11」「12」の区画を新たに作るとなると、「隠し番号」の「11」「12」を書き直す必要がありました。時間的にも経費的にも負担増となるため、当初の「隠し番号」を活かす方法をとったそうです。
なお、普通に番号が振られている区画は、上の段が奇数、下の段が偶数になっていますが、隠し番号「11」は下の段、「12」は上の段となっています。これは、下の「注意欄」よりも上の「表示欄」の方が、掲示しておく重要性が高いからだそうです。
仮に立候補者が12人以上になった場合、届け出番号1よりも、届け出番号12のポスターが目立ってしまうような気がします。都選管の担当者も「右上の区画が目立つのはその通りだと思います。そうならないように、祈っています」と話しています。
掲示板の追加によって、最大16人分のポスターを貼れるようになりました。江東区選管の担当者は「今のところ16人を超えることはないだろう」としています。
なお、中央区も同様に、掲示板の番号を追加しました。ただ、当初1番から6番までだった中央区の場合は、素直に7番から9番の区画を追加したため、番号が飛ぶ現象は見られませんでした。
江東区の奇妙な掲示板。告示後には見られなくなるかも知れません。23日までの珍風景。話題盛りだくさんの選挙、その影響は、こんなところにも現れていました。
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