2016年05月06日

はるかぜちゃん、炎上怖くない? 「誤解されたままが嫌なんです」

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「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

 ネット界で有名な「はるかぜちゃん」こと春名風花さん(15)。9歳からツイッターをはじめ、現在のフォロワー数は約16万人です。率直な発言で有名になる一方で、何度も大きな炎上を経験しています。殺害予告をされたり、所属事務所や学校に嫌がらせをされたりと、影響は小さくありません。昨年は、炎上がきっかけでツイッターをやめていましたが、今春に復活しました。発言をし続けるのは、なぜでしょう? 聞いてみました。(朝日新聞東京社会部記者・原田朱美)

「友達がほしいからです」

 「結論的には、友達がほしいからです。僕が苦手だなって思う人は、なんでも批判する人と、なんでも褒める人。対等な立場で、いろんな意見を言ってくれる人がたくさん欲しいなと思って、ツイッターを続けてます」

――リアルな友達はたくさんいると思うけど、それでも友達が欲しいんですか?
 「自分の世界を広げたいんです。学校の友達とか仕事の友達って、自分の世界の内側にいる人たち。そうじゃなくて、全然別の職業とか、全然別の土地で育った人とかと話したいなあって」

 「現実の世界だと、どうしても年齢とかで上下関係ができるけど、ネットは互いの私生活を知らないから気軽に言いやすいです。そこがネットの利点だと思います」

 「いつも僕の意見に賛同してくれる人でも、時々『はるかぜちゃん、それは違うんじゃない?』って言ってくれて、『対等に話せてる!』ってうれしくなります。タレントとファンとかじゃなくて、友達みたいで」

「空気を読みに読みまくってる」

――なんでそこまで友達がほしいんでしょう?
 「友達作りが下手だからです。僕は0歳の時から芸能活動をしてるから、学校で会う人たちは最初から『芸能人』っていうフィルターをかけて僕のことを見ることが多いです」

 「小学校から中学校に上がった時が一番すごくて、上の学年の先輩とか他のクラスの子とかが僕を見に集まってきて。でも実際の僕は地味で暗くて(笑)。しかもメガネをかけて学校に行ってたから僕だと気付いてもらえなくて、みんな『どの子がはるかぜちゃん?』って探してるんです。もういたたまれなくて」

 「テレビでは、しゃべらなきゃ!って頑張ってるから、いろいろ思い切ったことをしゃべる子って思われてるけど、実際の僕は全然そんなことない。引っ込み思案で、どうすれば嫌われないか、空気を読みに読みまくってる人なので」

「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

「ツイッターがあったから、人としゃべれるように」

――いつから友達作りが苦手なんですか?
 「昔から人とのコミュニケーションが苦手です。1対1ならしゃべれるんですけど、グループになるともう無理です。ノリについていけなくて」

 「学校で、みんなと一緒にキャピキャピできないんです(笑)。何かを言う時は、頭の中で文章にまとめてからしゃべらなきゃと思ってて、考えてるうちに発言のタイミングを逃して、結局しゃべれないままで」

 「ツイッターを始めた頃は、母から『あんた、なんか考えてるっぽい顔してるけど全然発言しないから、書いたらいいんじゃないの?』って言われてました。現実だと空気を読みすぎる人間だけど、ネットならちょっとくらい空気読まなくてもいいやっていう考えになれて、友達がつくれるんです」

 「ツイッターがあったから、現実でも人としゃべれるようになったんです」

「再開して、自分に戻っていく感じ」

――昨年に事務所を移籍して、炎上を機に一時期ツイッターでの発言をやめていましたよね。代わりに始めたブログでもあまり自由には書けなかったそうですが、どんな気持ちでした?
 「好きなものを好きって言えないのが辛かったです。好きな商品もゲームも本も、大人の事情で書いちゃいけなくて。ブログはツイッターみたいにすぐに返事が返ってくるわけでもないし」

 「ツイッターをやっていた時は、毎日何げなくケータイを開いて自然と投稿してたんですけど、自由に書けないブログをやっていた時は、書くことがなくて、逆に『なんかネタあったかな?』って一日中考えたりして。次第に苦痛になっていきました」

 「ケータイをみるのも嫌になっちゃって。あの時は、現実世界でもコミュニケーション力が落ちた気がしました」

「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

 「不器用なので、苦手な環境にいると、うまくできなくて。自分の譲りたくないところまでずるずると譲ってしまって、言いたいことが言えなくなって、苦しくなって、結果個性がなくなって死ぬっていう」

 「お人形みたいになっちゃうんですよね。今春にツイッターを再開して、自分に戻っていく感じがしました」

「自分の色を出せる人になりたい」

――演技の仕事をするにあたって、自分の意見を積極的に言うと「色が付く」と制作者側に嫌がれると聞きました。
 「テレビの俳優さんは、私生活が謎で真っ白なイメージの人がいいと言われます」

 「でも舞台の俳優さんたちはそんなことなくて。自分の考えがあって、それを表現したくてやっているので、個性的な人が多いです。私も、自分の色を出しながら演技の仕事をやっていける人になりたいです」

「普通に会話してたらボワッと炎上」

――発言がしたくて、信念でツイッターをやっているって思われている節もありますが。
 「いじめ問題とか、学校のこととか、世の中にもの申す子ども、みたいなことを言われるんですけど全然そんなことないです」

 「もの申したいわけではなくて、普通にフォロワーさんと会話してたらボワッと炎上しちゃうんです。発言したいっていう信念じゃなくて、ツイッターをやらないと苦しいからやってるだけです。ツイッターが一番安心できる場所なんです」

「共感と批判の両方がくるのは当たり前」

――とはいえ、炎上はリスクが大きいと思うんですが?
 「昔は炎上とかアンチの人たちのことが怖かったけど、いまはそこまでじゃないです。たしかに炎上は大変ですけど、自分は間違ったことを言ってないと思ったら、謝る必要もないですし」

 「なにか新しいことを言えば、共感と批判の両方がくるのは当たり前で、それなら批判はそんなに気にしなくていいかなって。殺害予告はたしかに怖かったですけど、まあ、生きてますし(笑)」

 「批判をする人って、どんな内容を言っても批判するんです。だったら適当なことを書くよりも、本音を書く方がいいかなと思います。ネットで発言をする以上、炎上は誰であっても避けられないと思いますし」

「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

「はるかぜちゃん」こと春名風花さん=東京都中央区、竹花徹朗撮影

「僕は自分のためにやってるんです」

――アンチの発言には、反応するんじゃなくてスルーした方がいいとよく助言されると思いますが。
 「前よりはスルーするようになったんですよ。でも、いじめられっ子が教室から追い出されるようなものだと思うんです」

 「一部の人が批判して燃えているように見えるだけなのに、なぜその人たちを気にしなきゃいけないのかなって。『批判が嫌なら見なきゃいいじゃん』ってアンチの人たちから言われるんですけど、それも違う。いじめと同じです。おかしいことは、言いたいです」

 「あと、僕は臆病者だから、誤解されたままが嫌なんです。このままならフォロワーさんたちが僕の意見を間違って受け取ってしまうと思ったら悲しくて、誤解を解かなきゃって発言するんです。正義感じゃなくて、僕は自分のためにやってるんです」

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