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川越スカラ座を救え! ツイッターで募金呼びかけ拡散 トイレが故障

埼玉県川越市にある老舗の映画館「川越スカラ座」がSOSを発しています。

川越スカラ座に設置されている募金箱
川越スカラ座に設置されている募金箱 出典: 川越スカラ座提供

目次

 埼玉県川越市にある老舗の映画館「川越スカラ座」。明治時代に寄席としてスタートし、9年前には地元の若者たちでつくるNPO法人が運営を引き継ぐことで廃館の危機を乗り越えてきました。そんな老舗がSOSを発しています。トイレの下水管が詰まり、修理費用を捻出できずにいるのです。館内に設置した募金箱の画像がツイッターに投稿されると窮状が拡散。それでも目標金額までは、まだ遠いようです。

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川越スカラ座のスクリーン
川越スカラ座のスクリーン 出典: 川越スカラ座提供

川越スカラ座の歴史


 川越スカラ座は、明治38年に寄席「一力亭」として誕生。1905年(昭和15年)に松竹系の映画館となった後、1963年(昭和38年)に現在の名前になった、座席124席の小さな映画館です。2007年には前の支配人が引退。土地と建物をNPO法人「プレイグラウンド」が引き継ぎ、運営再開に必要な資金は賛助会員を募って集めました。

 営業再開にあたり、前方3列分の座席を取り払ってカーペット敷きにし、映画以外のイベントなどにも活用できるようにしたほか、デジタル音源に対応するスピーカーやアンプを賛助会員に無償で貸してもらったり、有志に入り口のネオン看板を直してもらったりと、「手作り感」あふれる映画館です。

「十戒」が公開されたときの様子
「十戒」が公開されたときの様子 出典: 川越スカラ座提供

トイレが詰まった


 そんな映画館で昨年10月、トイレが詰まりました。そのときは修理で直りましたが、12月に再び故障。業者に見てもらったところ、コンクリートの下に埋まっている下水管の取り換えが必要なことがわかりました。

 当初、取り換えには数百万円が見込まれました。とても自前で工面できる額ではないため、トイレ前に募金箱を設置。「現在、下水管修理費を捻出する体力が当館にはなく皆さまからのご支援を募ることに致しました。スカラ座存続の為、ご支援、ご協力をお願い致します」と書いて呼びかけました。

 今月になって、募金箱の画像がツイッターに投稿されると、映画ファンを中心に拡散。「急いで川越スカラ座に駆けつけて募金せねば」「今度行ってみるか、募金ついでに」「心あるお金持ちが現れますように」とった応援の声が寄せられています。

「木屋町DARUMA」の榊英雄監督(右)と俳優の三浦誠己さん
「木屋町DARUMA」の榊英雄監督(右)と俳優の三浦誠己さん 出典: 川越スカラ座提供

1万円札を入れたお客さんも


 現在もトイレは使用していますが、いつ詰まってもおかしくない状態だそうです。複数の業者に見積もりを出したところ、地元の業者が60万円でどうかと言ってくれていますが、それでも自前での工面は難しい状況です。

 映画を見る度に募金してくれる常連さんや、1万円札を入れてくれたお客さんもいて、2月22日時点で6万7527円が集まりました。プレイグラウンドの副理事で、川越スカラ座の番組編成・イベント担当の飯島千鶴(42)さんは、こう話します。

 「度々のお願いで心苦しい状況ではございますが、1円でも2円でもご協力いただけると幸いです。よろしくお願いします」

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