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スケオタの宴「真央会」も再起動 試合後、選手への愛と悩み語り合う
1年半ぶりに競技復帰を果たした浅田真央選手。真央ファンの集まり(「真央会」)も各所で開かれ、喜びを分かち合いました。
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1年半ぶりに競技復帰を果たした浅田真央選手。真央ファンの集まり(「真央会」)も各所で開かれ、喜びを分かち合いました。
フィギュアスケート女子シングルの浅田真央選手が3日、ジャパンオープン(さいたまスーパーアリーナ)で、1年半ぶりに競技復帰を果たしました。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)を着氷、141.70点をたたき出し、日本優勝に導きました。この日は、真央ファンにとって待ち焦がれた舞台とあって、全国から大勢のファンが会場に詰めかけました。真央ファンの集まり(「真央会」)も各所で開かれ、喜びを分かち合いました。
「おめでとう!」「乾杯!」
ジャパンオープン終了後、会場近くの居酒屋では熱気が立ちこめていました。都内や東北、北陸などから集まった真央ファン10人余が復帰戦を祝いました。
「素敵な演技が見られて幸せ」「トリプルアクセルを目の前で跳んだ」「藤色の衣装もよかった」。夕方から飲んでる「真央会」メンバー。ビール瓶が次々と空いていき、コアなスケートトークで盛り上がります。
話は、試合だけでなく、浅田選手が出場予定のグランプリ(GP)シリーズ中国杯や、出場はまだ決まっていないスペイン・バルセロナであるGPファイナル、来年3月に米国・ボストンで開幕する世界選手権、さらには2018年の平昌五輪にまで広がりました。
「真央会」には、地方からの遠征組も少なくありません。新潟から新幹線で泊まりがけできた高橋真理子さんと妹の晴美さんは、初めて浅田選手の演技を生観戦。「真央ちゃんがリンクに現れると、涙が出てきた。真央ちゃんが満足する演技が見られてよかった」と晴美さん。真理子さんは、「真央ちゃんが目指すパーフェクトな演技後の最高の笑顔が見たい」と、さらなる活躍に期待を寄せます。
幹事役の会社員中村佳代子さんは、浅田選手が小学生の頃からの大ファン。この日も「真央」と書かれた手作りうちわで応援しました。「感動した。1年間休養して、レベルは前以上になっていた。このまま平昌五輪を目指してほしい」と話します。
浅田選手の復帰は嬉しいものの、ファンにとっては悩みもあります。目下は、現地で観戦したくてもチケットがとれないことです。
特に11月末に長野市で開かれる、GPシリーズNHK杯は、男子シングルの羽生結弦選手をはじめ、日本人選手が多く出場することから、チケットは激しい争奪戦となっています。
都内の会社員女性は「中国杯もGPファイナルもチケットは簡単にとれたのに、NHK杯はチケットも宿もとれない。一番近いのに一番遠い長野」と話します。
浅田選手のファンが集まり、時に飲みながら応援する「真央会」。ファンによると、復帰前は大きな試合やアイスショーごとに各地で開かれていたそうです。メンバー同士は、最初は一人でも、大会の会場やツアーで出会い、SNSなどで連絡を取り合い、濃いトークに花を咲かせてきました。
記念すべき復帰戦で真央ちゃんの笑顔が見られた試合となり、ファンは大満足。「次は中国杯で会いましょう」などと話しながら、この日の「真央会」はお開きとなりました。
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