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ロンブー淳、コピペ記事に激怒「取材に来いよ!」 真意を聞いてみた

ロンブーの田村淳さんが、ラジオ番組の発言をネットニュースに「コピペ」されたとしてツイッターでつぶやいたことが話題に。その真意を取材しました。

「ネットニュースだけですべてを知った気になっているという感覚が蔓延しているのはよくない」と語る、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん=東京都・六本木、安冨良弘撮影
「ネットニュースだけですべてを知った気になっているという感覚が蔓延しているのはよくない」と語る、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん=東京都・六本木、安冨良弘撮影

目次

 ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが8月、MBSのラジオ番組「アッパレやってまーす!」でTBSの情報番組「王様のブランチ」を「嫌い」と発言した内容がネットニュースに掲載されました。淳さんはラジオの内容をただ聞き書きするだけの「コピペ」をされたとして、「細かいニュアンスが伝わらないままに、嫌いだけが1人歩きしています。取材しに来いよ!」とツイッターで発信。そこでwithnews編集部は、東京都内の撮影スタジオの楽屋を訪ね、つぶやきの真意やコピペ記者について思っていることを取材すると、淳さんはコピペ記者を「いてもいいけど、相手にしないで」と語りました。

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ブランチ嫌い発言「トークの導火線に本音を乗っけた」

ーーまず、「嫌い」発言の真意は?

「ラジオの出演者でどの芸能人が好きか嫌いかイニシャルで話すことになって、『俺は全然言えるけどね』って言ったら誰が嫌いなんですかって流れになったんで王様のブランチのブラン娘(リポーター)が嫌いって言ったんですよ。で、何で嫌いなのって話になって」

「ブラン娘って、自分たちの番組のスペシャルとかレギュラーを王様のブランチ内で宣伝するからと言って来るんですよ。でも企画が全然煮詰まっていないし、こっちにも負担が大きいのに金銭的なギャランティーが発生しない。夜に放送する番組を、お昼の番組に放送したからといって、宣伝効果は俺はあんまりないと思っていて、それなのに番組を宣伝するっていう大名目のもと何でも好き勝手やっているという空気感が嫌いなんです」

ーー番宣について問題提起をしたのですか?

「そもそも一石投じようとも思ってないですよ。だってラジオの出演者で話していることなんで。記事にしてほしいとも思っていないし。なんだったら番組を盛り上げることだったり、他の出演者が話しやすくするために導火線を引いたというか」

ーーラジオの話を盛り上げるためやトークを引き出すためにしたと

「うん。導火線にもなっているし、本音も乗っけているし。そこを全然掘れないまま記事にして、これを世の中の人が見る。こんな不幸なことないですよ。それでお金を稼ぐのは、悪質って僕は思っちゃうんです」

「ラジオの生放送って自分の発言は取り返しがつかない。その緊張感の中でやっているラジオ番組を記事に起こしてラジオを超えられるわけがないんですけど、クリック数や見ている人数でいうと、コピペ記事の方が多くなっちゃうっていうのが悪い部分だと思って。本当はみんながラジオを聴けばいいじゃないですか」

「結果、『俺が王様のブランチ大っ嫌い』とネットで見た人たちの人数が圧倒的に増えるわけですよね。でも、ネットニュースのためにラジオをやっていないんで。テレビやラジオの番組をただ書き起こした記事っていうのは、みんなで廃絶するように国民が動いた方が国民の利益だと僕は思う」

インタビューに答える田村淳さん=東京都・六本木、安冨良弘撮影
インタビューに答える田村淳さん=東京都・六本木、安冨良弘撮影

「足を運ぶことが抜けると、何でもできてしまう」

ーー次に、コピペ記事について感じることは

「コピペ記事の何が嫌かというと、ただ情報を書き起こして、それをニュースとして流すじゃないですか。それで対価を得ている。だけど、テレビ雑誌や週刊誌の人たちはわざわざ足を運んで取材して、テレビのことを伝えているじゃないですか。それが同等に扱われるって、いかがなものですか?」

「足を運んで記事にするっていうものが抜けちゃうと、何でもできちゃう世の中になっちゃうんで、コピペの記事が出回ることをなんとなく良しとする空気感は僕は日本のメディアにとってあんまりいいことではないかなと思いますね。大手サイトのヤフーやラインとかは、取材をしているより深い情報を届けてくれるといいなという思いがずっとあります」

ーーコピペ批判のつぶやきにはどういう反応がありますか?

「『賛成』の一方、『そうはいってもそういう時代なんじゃね』とか。それも確かにそうなんですよね。そういう時代と言われればそういう時代だし。それをみんなが求めているのであれば、それでいいかなと思うんですけど、僕の肌感覚でいうと『そんな記事は見たくない』とか『見出しだけで行ったらコピペニュースでがっかりした』という声が多い。それも僕のツイッター内のことなんで、世間的にはどうか分かんないですけど」


自分の好きな記者を見つけよう

ーー淳さんが考えるネット時代のニュースとは

「自分の好きな記者を見つけるのが大切。コピペ記者は自分のことを名乗らない人が多いんで、実名で出ている所の方が僕は信頼に値する。もうそろそろ『芸能関係者のAさん』というのに騙されないメディアリテラシーというものを持つべき時代になってきたのかなと思いますけど」

ーーコピペ記事は表現方法として納得がいきませんか?

「表現の自由なので、それをやる分にはいいし、ただし、僕はそれを否定し続ける。みんながそれを求めるのであれば、それはそれで需要があることなんで止めはしないし、ただ、『真実じゃないことを真実だと思っていることはあなたにとって利益ですか、不利益ですか』ってことだけですね。だから、これは投げかけでしかなくて。根絶されるべきだとは思いますけど」

ーーコピペかどうかの線引きはどこにあると思いますか

「コピペでも自分の感想を書いている人はまだ言いたいことがあるというか、『私の記事を見てこう思ってほしい』という思いが伝わってくるコピペ記事は容認してますかね(笑)。ラジオやテレビの番組で起きたことをただの羅列で終わっているニュースは見るに値しない。絶対に超えられないんですよね。テレビやラジオで起きている現象を、文字では超えられない」

ーー真意とずれる以外の問題点はありますか

「情報ってスピード勝負じゃないですか。早く出した方がいい。だから取材もしないでありのままを書いて、一番早くあげる。一番早くヤフーの人たちに拾ってもらい、トピックに載せてもらう。クリック数が増える、収益が上がる。このシステムが変わらない限り根絶はできないんだろうなとは思っていますけど」

「ネットのニュースはほとんど見ていないですよね。昔は見てたんですけど。今回知った経緯はツイッターです。自分のツイッターに『ブランチ嫌いってニュースになってますよ』ってあって。ああ、やっぱりねって」


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