閉

これフカボリしてほしい

リクエストする

閉

2015年06月03日

もも味・バナナ味ポテトチップス「ライバルはLINE」湖池屋の戦略

  • 30712

ポテトチップス「バナナ味」と「もも味」を開発した湖池屋の江口まいさん

ポテトチップス「バナナ味」と「もも味」を開発した湖池屋の江口まいさん


 湖池屋が発表したポテトチップスの「バナナ味」と「もも味」は、その斬新さから注目を集めました。およそポテチらしからぬコンセプト。開発陣からは「ライバルはLINEだった」という意外な言葉が。突拍子もない商品が生まれた背景には、スナック菓子の置かれた環境の変化がありました。

ポテチ老舗としての危機感

 2015年5月に発売された「バナナ味」と「もも味」は、「朝食としてのポテチ」という発想から生まれました。当初は、暖かくなる季節に合わせて「がっつりした肉系」という案も出ました。しかし「『暑い=肉』じゃベタ過ぎる」ということでボツになったそうです。

 開発陣がこだわったのは意外性です。そこにはスナック菓子の老舗としての危機感がありました。開発を担当した江口まいさんがこだわったのが「コミュニケーションツールとしてのお菓子」でした。

話題を集めた湖池屋のポテトチップス「もも味」「バナナ時」

話題を集めた湖池屋のポテトチップス「もも味」「バナナ時」

「突っ込みどころ満載のコンセプト」

 湖池屋によると、スナック菓子のユーザーは年々、高齢化が進んでいます。以前は、上の年代はおせんべい、若者はスナック菓子という区分けが出来ていたそうです。ところが今は、小さいころにスナックで育った40歳から50歳がスナック菓子のメインユーザーに。一方の若者は、お菓子も一人で食べる孤食化が進み、健康志向も強まり、そこに趣味趣向の多様化などが重なり、スナック菓子離れが進んでいるそうです。

 「そして、今や、ライバルはLINEなんです」と江口さんは強調します。若者にとって大事なのはコミュニケーションツール、つまり、話題になっているもの、ネタにできるものです。スナック菓子にとっては、コンビニのレジ前のドーナツと同じくらい、手頃な値段のLINEスタンプは競合品になっています。

 芸能人のゆるキャラや、膨大なアマチュアクリエーターから繰り出される個性的なLINEスタンプに勝てる商品は何か。江口さんは「行き着いたのが、ポテチで朝食という突っ込みどころ満載のコンセプトでした」と言います。

お菓子メーカーの湖池屋がライバル認定した「LINE」

お菓子メーカーの湖池屋がライバル認定した「LINE」

パッケージにも秘密が

 反響は想像以上でした。発表と同時にネットメディアが記事化。ツイッターでは「本気で言ってるのか?」や「・。・っ」などの声があふれました。「でも『ちゃんとおいしい』というレベルの味にはこだわっています…そこは老舗としてのプライドをかけて追求しました」と江口さん。

 実はパッケージにも「二度見」させる工夫が仕込まれています。「もも味」はピンク、「バナナ味」は黄色です。湖池屋にとって、ピンクはガーリック味、黄色はのり塩味の色でした。手に取った人が「ん?いつもと違うかも」と思わせる、自社のブランディングを逆手に取ったデザインだったのです。

「二度見」を誘うため、定番商品のパッケージとあえて同じ色に

「二度見」を誘うため、定番商品のパッケージとあえて同じ色に

コミュニケーションツールとしてのお菓子追求

 元々、ポテトチップスの老舗ながら、激辛のスナック菓子「カラムーチョ」など個性的な製品を生み出してきた湖池屋。そこには、おいしさはもちろん、話題になることを追い求める姿勢がありました。

 コミュニケーションツールとしてのお菓子を追求するため、国内のソーシャルメディアはもちろん、海外スターのインスタグラムまでチェックしているという江口さん。「これからも、我々にしかできないチャレンジングなものを生み出していきたい。『湖池屋が今度は何かをやるのか』という期待に応えたいです」

開発を担当した江口まいさん

開発を担当した江口まいさん


あわせて読みたい

「ひとりぼっちでもいい」 蛭子さんが語る真の友達とは
「ひとりぼっちでもいい」 蛭子さんが語る真の友達とは
海外にはどんなこどもの遊びがあるのですか?
海外にはどんなこどもの遊びがあるのですか?
Q&A
「すがれるものなかった」学生時代を救った「爆音」と妄想イベント
「すがれるものなかった」学生時代を救った「爆音」と妄想イベント
「ばい菌」と呼ばれ…サヘル・ローズさん「心の傷」との向き合い方 
「ばい菌」と呼ばれ…サヘル・ローズさん「心の傷」との向き合い方 
COACH…じゃなくて「高知の財布」注文殺到 不登校の才能開花
COACH…じゃなくて「高知の財布」注文殺到 不登校の才能開花
子どもが心を閉ざす「言葉」とは? 「6割が...
子どもが心を閉ざす「言葉」とは? 「6割が...
元号が発表されずヤケクソに? カレンダー...
元号が発表されずヤケクソに? カレンダー...
まんまる毛玉、水で洗うとぬいぐるみに! 「私が助けた」で湧く愛着
まんまる毛玉、水で洗うとぬいぐるみに! 「私が助けた」で湧く愛着
夏休み明け、命絶つ子ども 「学校絶対主義...
夏休み明け、命絶つ子ども 「学校絶対主義...
10年間カレー食べ続けた夫婦、最後は… ギャグ&ホラーな漫画が話題
10年間カレー食べ続けた夫婦、最後は… ギャグ&ホラーな漫画が話題
鈴鹿サーキットの泡パをヨッピーが見に行ったら、レースがすごかった
鈴鹿サーキットの泡パをヨッピーが見に行ったら、レースがすごかった
PR
【特派員イチオシ旅】巨大な岩塩「お代はいらない」パキスタンの幸せ
【特派員イチオシ旅】巨大な岩塩「お代はいらない」パキスタンの幸せ

人気

もっと見る