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IT・科学

ドローンでの社会貢献、今だから考えよう! アイデアソンで白熱議論

ドローンは悪くない、悪いのは使う側の人間だ!――4月26日、ドローンの役立つアイデアを出し合う「ドローンソン」が開かれました。

ドローンを囲んでアイデアを出し合う「ドローンソン」の参加者
ドローンを囲んでアイデアを出し合う「ドローンソン」の参加者

目次

 ドローンは悪くない、悪いのは使う側の人間だ――4月26日、ドローンを活用した社会貢献、ユニークな使い方のアイデアを出し合う「ドローンソン」が開かれました。首相官邸への事件で注目されるドローン。そんな中、「間違った使い方には、役立つ使い方で対抗しよう」との思いで有志が集合。カラス撃退・五輪の輪を描く集団飛行・ドローンAirホッケー・・・などなどユニークで実用的なアイデアが寄せられました。

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アイデアソン形式で意見交換

 「ドローンソン」は、4月26日、東京・千代田区で開かれました。ITニュースサイト「エンガジェット」が5月30日に開く「エンガジェット例大祭」の中の「第3回全日本クアッドコプター選手権」のプレイベントとして企画されました。

 「ドローンソン」には、全国から約30人が参加。専門家の活用事例の報告の後、参加者がその場でアイデアを出し合うアイデアソン形式で、意見交換をしました。

「ドローンソン」では様々なアイデアが発案された
「ドローンソン」では様々なアイデアが発案された

救急現場で注射薬を届ける

 最初に救急救命士でもある小澤貴裕さんが、救命現場での活用事例を紹介しました。

 小澤さんは、ドローンに「エピペン」という強いアレルギー反応時にショック症状などを抑える注射薬を搭載し、蜂などに刺された人に届けるというアイデアを報告しました。

 実際に「エピペン」をつかんで放す動画を公開。「エピペン」を使うには事前に医師の処方箋が必要であるため「将来的には特区などで形にしていきたい」と話しました。

救命現場での活用案を説明する小澤貴裕さん
救命現場での活用案を説明する小澤貴裕さん

カラス撃退・五輪の輪描く・Airホッケー・・・

 今回のアイデアソンは、ドローンの可能性について自由に考えてもらうことが狙い。実際に形にするには、安全面や法律面で課題があるものの、ドローンの専門家やエンジニアらからは、「カラスを寄せ付けない」「迷子を捜す」「五輪の輪を描く」など、専門的な知識をいかしたユニークな案が次々と提案されました。

 ゴミ捨て場などにカラスを寄せ付けないためにドローンを活用できないか。そんな問題意識で生まれたアイデアは、小型のスピーカーを載せてカラスの嫌がる音を出しながら飛行させるというものです。センサーを使ってカラスが近づいたら自動で飛び立つなど、具体的な活用シーンについても意見が出ました。

 上空から景色が一望できる機能を活用した、迷子捜しという案も出ました。カメラの顔認識機能を使って、子どもの顔を記憶させ、大規模なショッピングセンターやテーマパークなどで効率的に探すというプランです。

 「ドローンAirホッケー」のアイデアは、テニスのボールをドローンにして、映画スターウォーズに出てくるライトセーバーのような専用ラケットで打ち合うというもの。赤外線などでコートの範囲を指定することで、球(ドローン)拾いをしなくても済むなど、ドローンならではの工夫が提案されました。

「間違った使い方に対抗するテクノロジーを」

 ITコラムニストで、5月のクアッドコプター選手権では審査委員長を務める小寺信良さんは「首相官邸への侵入事件のような間違った使い方によって、ドローンが一般の人から敬遠されてしまうのが、一番、よくない」と強調。

 「今は、法規制の動きも出ているが、何を規制するべきかわからない状態では、将来の可能性を摘んでしまう恐れがある。『ドローンソン』のようなイベントに、技術や企画力のある人がどんどん入ってきてもらい、間違った使い方に対抗する、役に立つテクノロジーを生み出していかなければならない」と話していました。

ドローンの説明をするITコラムニストで、クアッドコプター選手権では審査委員長を務める小寺信良さん
ドローンの説明をするITコラムニストで、クアッドコプター選手権では審査委員長を務める小寺信良さん

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