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留学必修化の上を行く必修 一橋大では50m完泳が進級条件だった

一橋大は、卒業のために必要な必修科目に海外留学を加えることを決めました。でも、一橋大にはもっとすごい必修科目が実在したのです。それは「水泳で50メートル泳ぎ切る」です。

国立市の一橋大学兼松講堂
国立市の一橋大学兼松講堂 出典: 朝日新聞

目次

一橋大は、卒業のために必要な必修科目に海外留学を加えることを決めました。2018年度以降の入学者を対象に、主に英語圏の大学で約4週間の語学留学をさせるそうで、在学中に留学しなければ原則卒業できません。

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でも、一橋大にはもっとすごい必修が実在したのです。それは「水泳で50メートル泳ぎ切る」です。

取材の端緒はtwitter

留学必修化に関する記事に対するtwitterの反応を見ていて、以下のつぶやきが目にとまりました。


本当でした

学生がくつろげるオープンスペース「えん」=国立市中2丁目の一橋大学
学生がくつろげるオープンスペース「えん」=国立市中2丁目の一橋大学 出典: 朝日新聞


さっそく一橋大学の総務部評価・広報課に確認しました。

「詳しい経緯や始まった時期はわかりませんが、95年度までは必修科目の単位取得の要件だったようです」

一般教養課程を学んでいたキャンパスが、小平から国立に移った際に必修ではなくなったそうです。

資料にも書いてありました

「われわれの教育活動」
「われわれの教育活動」


このことについて触れている資料を見つけました。

一橋大学スポーツ科学研究室が作成した「われわれの教育活動」(2008年4月)です。

小平時代の保健体育カリキュラムには、なお、いくつか、特筆すべき工夫がほどこされていた。

(中略)

50メートルの泳力を1年次必修保健体育実技の単位取得の要件とする制度と、50メートル未完泳者を対象にした水泳講習会。
「われわれの教育活動」より

確かに50メートル泳げないと必修科目の単位が取れなかったようです。

なぜ、そこまで強気だったのか?

泳げない学生を泳げるようにするための「秘策」があったようです。

水泳の50メートル必修制は、学生にとっての義務というより、むしろ、泳げるようにすることが教員の義務であるという発想のもと、確固とした泳法指導を背景にして導入された。確固とした泳法とは、「ドル平」泳法のことで、水泳技術の核心が呼吸、すなわち息継ぎにあるとみなし、呼吸法をベースにしてリッラックスした泳ぎを組み立て、安定的に姿勢を制御しながら、ドルフィンキックをもって浮力と推進力をつけていく泳ぎ方のことである。この泳法の講習によって参加者全員が50メートル泳げるようになった。
「われわれの教育活動」より
ドルフィンキック
ドルフィンキック 出典:imasia
平泳ぎ
平泳ぎ 出典:imasia


平泳ぎとドルフィンキックを組み合わせた「ドル平」。

これで全員泳げるようになったとあるけど本当?

90年に一橋大を卒業した会社の先輩に聞いてみました。

「そうなの? 覚えてないなぁー」

本人は元々泳げたため記憶にないのかも、と話していました。

91年卒の会社の先輩にも聞きました。

「なんか泳いだ覚えがある。でも、それで進級できなかった人がいたなんて、聞いたことがないよ」

ドル平でも泳げなかった人、泳げなくて留年した人はいなかったのでしょうか?

当時を知っている方、ぜひ下のコメント欄に書き込んでください。

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