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首相のコピペあいさつ、広島だけじゃない?

「原爆の日」を記念する広島での平和式典で、安倍晋三首相のあいさつが去年とそっくり、とネットで話題になっています。実際、“コピペ”と言われても仕方ないほど、似ています。さらに6月にあった「沖縄全戦没者追悼式」も調べてみると、似たような表現が少なからず見つかりました。

広島の平和記念式典であいさつする安倍晋三首相=2014年8月6日
広島の平和記念式典であいさつする安倍晋三首相=2014年8月6日 出典: 朝日新聞

目次

一文を加えただけ、去年とそっくり・・・

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「コピペ」検証サイトで二つの文章を比べると、前半部分はほぼ同じ。
「コピペ」検証サイトで二つの文章を比べると、前半部分はほぼ同じ。 出典:テキスト比較ツール difff《デュフフ》

「原爆の日」を記念する広島での平和式典で、安倍晋三首相のあいさつが去年とそっくり、とネットで話題になっています。
とくに前半部分は「68年前の朝」を「69年前の朝」に直し、「蟬しぐれが・・・」という一文を加えただけ。“コピペ”と言われても仕方ないほど、似ています。


あいさつ全文は首相官邸の公式サイトで公開されています。

「あいさつコピペ騒動」 ツイッターで拡散

広島の平和記念式典で黙禱する安倍晋三首相=2014年8月6日
広島の平和記念式典で黙禱する安倍晋三首相=2014年8月6日 出典: 朝日新聞




たしかに、政治家のあいさつにはおきまりの「定型文」があります。
それが毎年繰り返される形式的なイベントなら、去年と同じようなスピーチ内容でも誰も文句は言わないでしょう。

とはいえ、今回は集団的自衛権などが議論される中での平和式典です。批判の声が噴出するのは、当然だったかもしれません。

沖縄の追悼式ではどうだったか?

沖縄全戦没者追悼式であいさつする安倍首相=2014年6月23日
沖縄全戦没者追悼式であいさつする安倍首相=2014年6月23日 出典: 朝日新聞

「平和式典あいさつ」と同じく、昨年と今年の文章が比較できる「沖縄全戦没者追悼式」を比べてみました。

こちらの全文も首相官邸の公式サイトで公開されています。

構成、ほぼ同じ

沖縄全戦没者追悼式も比べてみました
沖縄全戦没者追悼式も比べてみました 出典:テキスト比較ツール difff《デュフフ》

文章の構成を見てみると、内容と順番はほとんど同じでした。「6月23日への思い」から、「沖縄戦について」「沖縄振興」「米軍基地」という流れでした。

出だしの文言も、ほぼ同じ

沖縄の戦没者追悼式であいさつする安倍首相=2013年6月23日
沖縄の戦没者追悼式であいさつする安倍首相=2013年6月23日 出典: 朝日新聞

「我が国の暦には・・・」
「沖縄の人々に刻み込まれた心の傷は・・・」
「私はいま、沖縄戦から六十八(九)年を迎えた本日・・・」
「その上で、これまで沖縄の人々がしてきたように・・・」
「アジアの玄関口に位置する沖縄は・・・」
「申すまでもなく、米軍基地の集中が・・・」

これらの文言は1年前と同じ表現を使っていました。

変えた部分は?

沖縄の戦没者追悼式に出席した安倍首相=2013年6月23日
沖縄の戦没者追悼式に出席した安倍首相=2013年6月23日 出典: 朝日新聞

昨年と変った部分はどこか。
2013年にはあった「紅蓮の炎」という表現が消え、「夥しい犠牲」という言葉に変っていました。


【2013年】「紅蓮の炎に苦しめられた人々を想い、沖縄が忍んだ犠牲、人々が流した血や、涙が」

【2014年】「沖縄が忍んだ、あまりに夥しい犠牲、この地に斃れた人々の流した血や、涙が」

沖縄の戦没者追悼式で献花をする安倍首相=2014年6月23日
沖縄の戦没者追悼式で献花をする安倍首相=2014年6月23日 出典: 朝日新聞

米軍基地の負担については、2014年の方が多くの文字数を使って言及していました。


【2013年】「沖縄の負担を少しでも軽くするよう、全力を尽くすことを、ここに改めて誓います。」

【2014年】「基地の負担を能うる限り軽くするため、沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、『できることは全て行う』との姿勢で全力を尽くしてまいります。」



今回の騒動、近頃では珍しく2年続けて首相をしている安倍総理だから発覚した出来事なのかもしれません。

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