出典：withnews

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2014/07/13

取材リクエスト内容

野々村議員が更新したブログで、記者の名刺を回収した意図について書いています。記者会見時に、記者の方の名刺を集めるケースは多いのでしょうか？ alala0710

記者がお答えします！

　「号泣県議」の会見では、野々村氏が記者の名刺を集めたシーンも話題になりました。これってよくあることなのか、質問にお答えします。

７月１日に記者会見を開いた野々村県議（当時。現在は辞職） 出典：朝日新聞デジタル

回答：よくあることですが、今回は変です。

７月１日の会見の冒頭では、こんなやりとりがありました。

野々村氏：まず最初に、幹事社にお伝えしましたように、記者の方のお名刺をそれぞれ頂けますでしょうか？
記者団：あとでも構いませんか？終わってからでも・・・。
野々村氏：いま頂けますでしょうか？
記者団：それがないと始まりませんかね。それがないとスタートできませんか？
野々村氏：頂けますか！（怒気）　

記者会見で号泣する野々村氏 出典：朝日新聞デジタル

　記者歴１０年ちょっとの私の経験で言うと、会見が始まる前に発表者側が記者の名刺を集めるのはよくあることです。とくに民間企業や政党の会見では、不特定多数の記者が出入りすることもあり、会場の受付で係の人が名刺を集めるのは珍しいことではありません。

　しかし、どの記者会見でも発表者側が「社名と名前を名乗ってから、質問を」と宣言して始めるのが一般的なので、名刺を集めなくても記者は特定できるようになっています。
　さらに、今回のケースであれば「幹事社」がいるので、何かあれば会見後でも、幹事社を通して質問者を特定できます。（ちなみに、幹事社は発表者と記者団をつなぐ事務局役です。主に記者クラブで、報道各社が２カ月交代などで持ち回りで担当します）
　
　ということで、「名刺をくれないと会見を始めない」という態度はちょっと変です。そもそも、県議は“公人”であり、説明責任が求められます。誰に何を聞かれても、正面から答えるのが政治家のお仕事ではないでしょうか。