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2015年11月11日

「私、セクハラされました!」衝撃作「オレアナ」の真実とは

  • 提供:パルコ劇場

出典: オレアナ公式サイト

大学教師のジョンと女子大生のキャロル。研究室という“密室”で交わされる二人の会話はことごとくすれ違い、思わぬ事件へと発展する―。現代の錯綜する人間関係を描かせれば、右に出る者のないアメリカ演劇界の鬼才・デイヴィッド・マメットの衝撃作『オレアナ』が現在パルコ劇場にて公演中。「なぜ“セクシャル・ハラスメント”がマメットの気持ちを動かしたのか。それはこの言葉の持つ曖昧さにある。」今回初めて「オレアナ」を演出した栗山民也に聞きました。

オレアナを演出した栗山民也撮影:久家靖秀 

オレアナを演出した栗山民也
撮影:久家靖秀 

どこからどこまでがセクハラなのか

「どこからどこまでがセクハラなのか。そんなつもりはなかったのに…という曖昧で無意識なものが作用して、大きな事件に膨れ上がる。ようは、冷戦後の90年代から世界はものすごく曖昧になってきて、ある物事が起きてもそこに一つの解答なんてない、という“不確定性の時代”に入っているんです。むしろセクハラよりも重要なのは、ディスコミュニケーションの問題ですね。二人の会話はいつまでたっても成立せず、最後まで組みしない。それまでの劇作家は、愛について、幸せについて語るために、二人が何か一つの物事に向けてまっしぐらに進む様子を描いてきた。だからもし先輩の劇作家がいたなら『気持ち悪い。はっきりさせろ』と言うだろうと思う(笑)。だけどマメットは『この曖昧さ、不確定性こそ、現代である』という書き方をしたわけです。」

「オレアナ」舞台写真撮影:引地信彦

「オレアナ」舞台写真
撮影:引地信彦

衝撃作に挑んだ志田未来と田中哲司

始まりから終わりまで、一瞬も気を抜けない緊迫のパワープレイに挑むのは、独自の個性が光る実力派、田中哲司と、豊かな可能性をもって初舞台に臨む志田未来の二人です。

「志田さんは、演劇のことをまだ知らないところが逆にいい。全身で相手をグッと見る、不思議な集中力を持っていて、すごく純粋に役と向き合っています。」

「田中さんは、居方が妙に芝居っぽくなくて面白い。劇作家の古い言葉を今に具象化するのが俳優の仕事で、その肉体から歴史の記憶が見えてこないといけない。田中哲司は、それに近い肉体を持っている俳優だなと感じます。」
 

熱演する志田未来(左)と田中哲司撮影:引地信彦

熱演する志田未来(左)と田中哲司
撮影:引地信彦

出口の見えない二人のやりとりを目の当たりにする観客は、どちらの心情に肩入れするか、局面によって大きく揺さぶられる。しかし栗山さんは「マメットは観客の視線に関心を向けていない。そういう意味では非常に残酷な男だと思うな」と笑います。

「観客と一緒にテーマを進めていくのが普通の劇作家の在り方なら、マメットは題材をポーン!とばらまくだけ。つまり、これがあって、こうやったらこうなる、という計算が見えてしまったら、この芝居はつまらない。どこに転がっていくかわからないから面白いし、それが人間ってものだよ、と。“演劇というものは関係性の上で起こる、生きた衝動の産物である”、それが作家のテーマだったんじゃないかな。」

パルコ・プロデュース公演
『オレアナ』
公演日程:2015年11月6日 (金) ~2015年11月29日 (日)
会場:パルコ劇場(東京都・渋谷)
作 :デイヴィッド・マメット
翻訳:小田島恒志
演出:栗山民也
出演:田中哲司・志田未来

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