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「どっちが木!?」リアルすぎるマカロンやパン 大人も楽しめる絵本

クイズの出題も体験できます

木彫りのマカロンは、どれ?
木彫りのマカロンは、どれ? 出典: 『どっち?』キボリノコンノ作 講談社より

目次

木でできているはずなのに、拡大してもよくわからないーー。本物そっくりの作品をつくる木彫りアーティスト・キボリノコンノさんが出す「木彫りクイズ」が、たびたびSNSで話題になっています。そっくりだけではないおもしろさを求めてクイズを発信し始めましたが、ユーザーは想像していなかった楽しみ方をしてくれているそうです。木彫りクイズをまとめた絵本も発売され、コンノさんは「子どもも大人もゲーム感覚で楽しんでほしい」と話します。

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「拡大してもわからなすぎる」

「木彫りテスト【難易度★★★】 木彫りのアーモンドフィッシュを1つ選択しなさい」
※答えは記事末の動画をご覧ください
キボリノコンノさんのSNSより
出典:キボリノコンノさんのSNSより
「木彫りテスト 第2問【難易度★★】 木彫りのキノコを1つ選択しなさい」
※答えは記事末の動画をご覧ください
キボリノコンノさんのSNSより
出典:キボリノコンノさんのSNSより
「木彫りテスト 第3問【難易度MAX】 本物のナッツを選択しなさい。(3つは木彫りです。)」
※答えは記事末の動画をご覧ください
キボリノコンノさんのSNSより
出典:キボリノコンノさんのSNSより

2023年春、キボリノコンノさん(以下コンノさん)が投稿した複数の食べ物の画像。どれかが木彫り作品とわかっていても、多くの人が頭を抱えて「答え」を探しました。

本物そっくりの作品をつくってきたコンノさんですが、SNSに投稿するなかで「そっくりだけではない楽しさ」や「SNSユーザーとのコミュニケーション」を求め、クイズを出してみたといいます。

木彫りテストには、「拡大してもわからなすぎる」「全部木彫りに見える」などと多くの反応が寄せられ、手応えを感じました。

ユーザーとの交流が増えたことに加え、想像していなかったうれしい広がりもあったとコンノさんは話します。

「投稿を見た方たちが自分の家族に見せて、『どれだと思う?』と遊んでくれたんです。それがとてもうれしくて。最初は僕がユーザーさんと交流したくて始めたことですが、出題する楽しさを多くの方に体験してほしいと思うようになりました」

木彫りの「かくれんぼ」みたいな絵本

木彫りテストは出版社の編集者の目にも留まり、絵本にする依頼も届きました。

投稿を見てすぐコンノさんに連絡したという講談社の担当編集者は、「これまでもほかの作家さんの木彫り作品を見たことはありましたが、並べてクイズにする発想はなかったのですごくおもしろく感じました」と話します。

「コンノさんの作品はリアルでおいしそうなだけではなく、食べ物のかわいさを引き出しているところが魅力だと思います。おもちゃのようでもあり、動き出しそうな感じもします。夜中に動いておしゃべりしそうだなと想像しました」

木彫りのマカロンはどれ?
木彫りのマカロンはどれ? 出典:『どっち?』キボリノコンノ作 講談社より

12月7日に発売された絵本『どっち?』には、コンノさんの投稿をベースにした木彫りクイズが掲載されています。

編集者によると、当初はどれが木彫り作品か明かす「答え」を巻末に集めて掲載するという案がありましたが、「答えが離れたところにあると、本当に木なのか読み手に伝わりにくく驚きや納得感が出にくい」と考え、クイズの次のページに載せたそうです。

読者を飽きさせないよう、種明かしにはいくつもバリエーションをつけています。

編集者は「食べ物のなかに木彫りが混ざっていて、かくれんぼをしている感じの絵本になりました。読んだ方には純粋に驚いてもらいたいです」と話します。

真ん中でした
真ん中でした 出典:『どっち?』キボリノコンノ作 講談社より

リアルを追求しつつ、残した「隙」

掲載されている木彫り作品の半数は、絵本のためにつくられた新作です。カステラや食パンなど、これまでにつくったことのある食べ物でも、絵本の表現に合わせて新たにつくったといいます。

コンノさんは「本物と並べると微妙な差ですぐに気づかれてしまいます。だからこそ、これまで以上にリアルさを追求しました」と振り返ります。

木彫りのカステラはどっち?
木彫りのカステラはどっち? 出典:『どっち?』キボリノコンノ作 講談社より

特にこだわったのは、色づけです。

「いままでは単体で撮影していましたし、おいしく見せるために本物よりも色を鮮やかにするなど工夫していました。今回は一作品の色をつくるのに3時間くらいかけています」というコンノさん。

「何度も本物と見比べて塗り直したり、調整したりしたので技術が上がりました」と笑います。

一方で、リアルにしすぎるとクイズとしてのおもしろみがなくなってしまうため、筆で塗った跡などわずかな「隙」も残しました。

子どもから大人まで世代を問わず楽しめる絵本にできたといい、「クリスマスやお正月に家族・友人と集まったとき、ゲーム感覚で遊んでもらえるとうれしいです」と話しています。

右でした
右でした 出典:『どっち?』キボリノコンノ作 講談社より

【木彫りクイズの答えはこちら】

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