ネットの話題
おかずは漬物だけ…「だけ弁当」に新作 ボツ案を猛プッシュして実現
商品化の経緯を取材しました
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商品化の経緯を取材しました
ローソンストア100で人気の「だけ弁当」シリーズ。ウィンナーやミートボールなどおかずが1種類だけのシンプルなお弁当です。23日に発売された第8弾は「漬物」で、これまでとやや趣向が異なります。
2021年6月のウィンナーに始まり、ミートボールや白身フライなどシリーズ展開してきた「だけ弁当」。
弁当箱の中の脇役一品だけで勝負し、価格も200円(税込み216円)と抑えた点が特徴です。
仕掛け人は、東日本運営本部副本部長を務める林弘昭さん。
入社以来、一貫して店舗運営を担当し、弁当の企画・開発を担う商品部に在籍したことは一度もありません。
現場を見続けてきた経験から「こんな商品があれば売れる」と、10年かけてウィンナーだけ弁当を訴え続けて商品化。
発売してまもなくSNSで話題となり、シリーズ化されるほどの人気商品になりました。
その最新作が23日に発売された「だけ弁当 漬物」です。
ゆかりを混ぜ込んだご飯の上に、「広島菜漬」「日向漬(ひなたづけ)」「安藝紫(あきむらさき)」の3種類をトッピング。
猛暑続きで食欲が落ちた時や、あっさりしたものが食べたい時に合いそうで、お茶漬けにして食べてもおいしそうです。
「実は漬物だけのお弁当は2022年春に一度、試作したことがありました。その時はレンジで温めると漬物のにおいが強くなってしまい、商品化は難しいと一度ボツになっていたんです」
そう話すのは、プロモーションユニット広報スタッフの池内友子さん。
いったんボツになったお弁当を猛プッシュし、商品化までこぎつけた立役者です。
漬物だけ弁当の試作品を食べた第一印象は「どこにもないお弁当で面白い」。
帰宅が遅くなって何も作りたくないけど、外食やテイクアウトのメニューは胃もたれしそうな脂っこいものが多い。
そんな時にホッと一息つける、安心感のあるシンプルなお弁当っていいんじゃないか。
そう感じて社外の人にも聞いて回ったところ、「発売されたら絶対買う」と女性を中心に好感触でした。
シリーズの生みの親である林さんのところに相談に行くと、反応は「本当にこんな地味でいいの?」。
これまでの肉肉しいおかずとの違いに戸惑っているようでしたが、聞き込みの反応を伝えてOKが出たそうです。
ボツになった理由の「レンジで温めると漬物のにおいが強くなる」については、温めずそのまま食べておいしくなるお弁当を目指すことに。
白米にゆかりを混ぜ込むことで「ゆかりおにぎり」のような味わいにして、抵抗感をなくすことを狙いました。
もちろん、メインとなる漬物にもこだわりました。
当初の試作は、しば漬け、たくあん、からし菜といった定番で構成されていましたが、開発にあたって15種類ほどを試食。
主役級となれるものを一つ選ぶことも検討しましたが、絞り込むことができず、最終的には3種類をのせることになったそうです。
池内さんはこう話します。
「海苔に巻いて食べてもおいしいですし、お酒を飲んだ後の締めや翌日のご飯にもオススメです。おいしいお漬物だけでたべるご飯は満足感もありますよ」
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