ネットの話題
「スタバを呼ぶ会」に応えて出店 まもなく20周年迎える長野1号店
呼ぶ会の代表に当時の思いを聞きました
ネットの話題
呼ぶ会の代表に当時の思いを聞きました
スターバックスコーヒーが長野県に出店してから、27日で20周年を迎えます。きっかけは地元有志による「スターバックスを呼ぶ会」が5000人の署名を提出したことでした。呼ぶ会の代表に当時の思いを聞きました。
長野県内で現在26店舗を展開するスターバックスコーヒー。
1号店は2003年6月27日にオープンした長野駅前店です。
その3年前、1人の女性がスターバックス誘致のために立ち上がります。
長野市内にある「ダンススタジオブロードウェイ」の代表で、現在は長野商工会議所副会頭も務める塚田まゆりさんです。
スターバックスと出会ったのは、ダンスのために留学していたニューヨーク。
「ブロードウェイのスタバの看板が目につき、描かれている女神にオーラを感じたんです」
日本の喫茶店のように「タバコを吸って一服する場所」というイメージではなく、赤ちゃんを連れたお母さんやファミリーがゆっくりくつろぐ姿にびっくり。
パソコンで仕事をしながら時間を過ごす人もいて、自宅でも職場でもない「サードプレイス(第三の場所)」を実感したそうです。
その後、国内でも店舗展開するようになると、ダンスの生徒たちからも「長野にスターバックスがあったらいいのに」という声が。
署名集めを提案すると賛同の声が多かったので、2000年6月に「スターバックスを呼ぶ会」を立ち上げます。
ダンスのインストラクターや青年会議所のメンバーの協力も得て、5000人分の署名が集まったところでスターバックスコーヒージャパンに連絡。
アポを取って社長に会い、出店を直談判しました。
そして2003年1月、スターバックスコーヒージャパンから、年内に長野県内に出店することを知らせるメールが届きます。
塚田さんは「県内のどこにできてもにぎわいの拠点となり、街に元気が出る」と喜んだそうです。
2003年6月27日、県内第1号として長野駅前店がオープン。
店の前には長蛇の列ができ、初日の売り上げは当時の世界記録を更新しました。
オープンから20年経った今、塚田さんが長野駅前店に通う頻度は2週間に1回ほど。
「仕事が終わってから行こうと思うと、もう店が閉まっていることが多いんです」
それでも、誰かにプレゼントを贈る時はスターバックスのタンブラーなどのグッズばかりを選んでいるそうです。
インストラクターたちから「あの店員さんが違う店に異動になったので行ってきました」と聞くと、すっかり地元に根付いているなと実感するといいます。
店舗が増えるたびに人の流れが変わり、街の雰囲気の変化を感じている塚田さん。
20周年を前にこう話します。
「コロナ禍で閉じこもりがちになった人は、ぜひ外へ出ておしゃべりしてほしいんです。もちろんスタバで。私は呼ぶ会の活動を通じて人と人のつながりの大切さを教わりましたから」
アリオ上田店のストアマネージャーを務める上野紗永子さんは、長野駅前店のオープニングスタッフでした。
2002年2月から井の頭公園店(東京都武蔵野市)で働いていましたが、地元である長野に出店すると聞いて応募。
長野駅前店が入っているC-ONEビルは、高校生のころに買い物などでよく利用していた施設でした。
「実際に20年前に店舗を見たときは『ここにできたんだ』と懐かしく感じました」
5年前の長野駅前店15周年の時は、その店のストアマネージャーでした。
歴代の店長を集めたり、県内の店長全員でお店を営業したり、本を集めて寄付につなげたりと、あれこれ企画したそうです。
「ここまで出店が止まらずに続いていることで、つながりの場所が増えていることを実感します。お店で働くパートナー、お越しくださるお客様のつながりを考えるとすごいと感じます」
1/7枚