ネットの話題
「祖母の遺品を整理していたら…」 70年ぶり里帰りのパインアメ缶
寄贈を受けたパイン株式会社を取材しました
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寄贈を受けたパイン株式会社を取材しました
祖母の遺品を整理していて見つけたというパインアメの缶。70年ほど前のもので製造元にも残っていない貴重な缶でした。寄贈を受けたパイン株式会社(大阪市)を取材しました。
約70年ぶりにお里帰りしてきたパインアメの缶。
— パインアメの【パイン株式会社】 (@pain_ame) March 23, 2023
大切にしてくださっていたものを譲っていただいたので、弊社の方でもこれからずっと大切に保管したいと思います。
みなさんにも見ていただけるように入り口のショーウィンドウに飾りました。
SNSってすごいなぁと思うのでした。
ご縁に感謝。 pic.twitter.com/U5Jp5pfNl4
3月16日、パインアメで知られるパイン株式会社に一通のメールが届きました。
ホームページの問い合わせフォームから寄せられたもので、このような内容が書かれていたそうです。
「昨年他界した祖母の遺品を整理していたら、パインアメの缶が出てきた」
どれくらい古いものなのか調べようと孫がネット検索したところ、パインアメ公式のツイートで類似の缶を発見。
ネットオークションで入手したものとあり、祖母の遺品とよく似たデザインでした。
「このまま捨てるよりもパイン株式会社に送った方がいいかな」
そんな思いでメールを送ってくれたそうです。
ぜひ送ってくださいと広報担当者が返信すると、23日に現物が届きました。
何重にもまかれた緩衝材をゆっくり外すと、中にはキラキラとした缶が。
ネットオークションで落札した缶は、表面のキラキラしたドット模様が黒ずんでいましたが、それもはっきりと確認できます。
手芸のボタン入れとして使っていたものらしく、大事に扱われていたことが伝わってきました。
そして側面に「業平製菓」と書かれていたことに驚いたといいます。
パイン株式会社はかつて業平製菓という社名で、時期は昭和26年から昭和30年までの4年間。
年代が確認できただけでなく、当時の社名が記された貴重な資料でもありました。
「そもそも昔の缶が社内に残っておらず、展示用にと集めていたところでお声がけいただき、大変ありがたかったです」
そう話すのは、パイン株式会社のツイッターを担当している広報担当者です。
古道具店を巡ったりネットオークションで探したり、パインアメを詰めていた瓶や缶などをコツコツ探しているそうです。
今回のエピソードについては「秘密にしておくのはもったいない」とツイッターでも紹介。
「胸が熱くなりました」「こういう出会いに感謝ですね」といったコメントが寄せられ、たくさんの「いいね」が寄せられています。
ネットオークションでの落札をツイートしていなければ、なかったであろう今回の出会い。
担当者は「コツコツ発信してきてよかったです」と喜びます。
「いいことも悪いこともあるのがSNSですが、これからもお客様の声を聞きながらより良い商品を作っていきたいです」
届いた缶は本社入り口のショーウィンドウに飾られています。
それを写真に撮ってお礼の手紙とともに送ったところ、お孫さんが祖母の仏壇にお供えしてくれたそうです。
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