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「欲望のクソおせち」黒豆に数の子、定番が脱落…選び抜いた12品目

「年の瀬に友達と作った欲望のクソおせち」――。そんな「欲望おせち」の投稿が、ツイッターで反響を呼びました
「年の瀬に友達と作った欲望のクソおせち」――。そんな「欲望おせち」の投稿が、ツイッターで反響を呼びました 出典: 潮井エムコさんのツイッター

目次

「年の瀬に友達と作った欲望のクソおせち」――。そんな「欲望おせち」の投稿が、ツイッターで反響を呼びました。黒豆や数の子などおせちの定番は〝脱落〟。チラシ風の素材には、「今私はこれが食べたい」という基準で選ばれた12品目が並んでいます。お品書きには、縁起をかついだ文言が添えられていて、思わずクスッとしてしまいます。

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「欲望丸出しで嫌いじゃない」

投稿は今月7日。瞬く間に「リツイート」や「いいね」で拡散していきました。

「欲望おせち」と題されたチラシ風のお品書きには、「我々の考える最高のおせち~今私はこれが食べたい~」と書き添えられています。

選び抜かれた12品目は、「ステーキ」「牛タン」「寿司」「生ハム」「いくら」「サーモン」「干し芋」「味噌漬けクリームチーズ」「タルト」「フルーツ盛り合わせ」「バームクーヘン」「ハーゲンダッツ」です。

定番のおせちには健康長寿などの願いが込められていますが、ツイートされたお品書きにも、縁起をかついだ文言が並びます。

「バームクーヘン」は、こんな説明書きです。

年輪を重ね、大樹のように栄える。
また、口の中の水分と共に
悪い運気を吸い取ってくれる
日本古来の縁起もの

「これが食べたい」という〝選考基準〟やクスッとさせるお品書きに、「欲望丸出しで嫌いじゃない」「こういうの大好きwwwwww」という反応がありました。

煩悩まみれのおせちを作ろう

ツイートしたのは、潮井エムコさん @m_emko です。

潮井さんは取材に「大晦日は、高校時代の友達と集まってご馳走を食べながら年越しをするのが恒例行事です」と話します。

「人生で一度くらいちゃんとおせちを作ってみたい」と友人2人に相談したものの、結果は〝却下〟。「みんなの食べたいものしか入れない、煩悩まみれのおせちを作ろう」と再提案したところ、〝採用〟されたそうです。

何を入れるかは、それぞれが好物を挙げたとのこと。「豪華なビジュアルの品々の中で干し芋が異彩を放っていますが、昨年末、私に空前の干し芋ブームが到来したので、布教のためにねじ込みました」

「みんなの食べたいものしか入れない、煩悩まみれのおせちを作ろう」と再提案したところ、〝採用〟されたそうです
「みんなの食べたいものしか入れない、煩悩まみれのおせちを作ろう」と再提案したところ、〝採用〟されたそうです 出典:潮井エムコさんのツイッター

お品書きに好反応

気になるのは、お品書きの文言です。

「タンのしいことがギュウギュウな一年に」(牛タン)、「生《せい》を食む《はむ》で健康祈願」(生ハム)などの説明が添えられています。

こうした文言は事前に話し合ったり、参加がかなわなかった別の友人から寄せられたりしたものだそうです。潮井さんはnoteでエッセイ(http://note.com/mmmemko)を書いており、そうした経験も生きたようです。

潮井さんは「おせちのキャプションの文言がスベり倒しているのはおせちを作って食って馬鹿騒ぎした後の深夜3時にクタクタおねむちゃん状態で考えたからです」と投稿していますが、ツイッターでは好反応でした。

特に支持が目立ったのは「ノルウェーから日本へようこそ 大好き。」(サーモン)。「サーモンのこじつけだけ何もないの好き」と好感されました。

「お品書きが完成間近の段階になると、その他のキャプションに文句ばかり出てくるようになってしまい、意識が朦朧とする中、試行錯誤した末路がアレです」と振り返ります。

食べたいものをだいすきな人と

ビジュアル面でも完成度の高いお品書きについては、「元デザイナーの友人が全て作り上げました」と話します。「私たちが料理をしている間、彼女は1人ブツ撮りした写真をパソコンに取り込み、ひたすら切り抜いて合成するという作業をしておりました」

さて、肝心のおせちですが、「31日の夜に完成して、一品出来るごとに素材の撮影をした後、年越しと共に食べました」。

「味噌漬けクリームチーズが大好評で、すぐになくなってしまいました。早いお別れが悲しすぎてその残り汁に普通のクリームチーズを足してかさ増しして、最後の最後まで堪能しました」と話します。

今回の投稿が関心を集めたことについては、こう話してくれました。

「『このおせちなら食べたい!』とポジティブな反応がたくさん届いて嬉しかったです。伝統的なおせちに詰める料理の由来も言葉遊びのようなユーモアがありますので、好きな具材や料理に自分なりの解釈を添えておせちの一品に加えてみるのも、会話のきっかけになったりして面白いかなと思います。お正月はなかなか集うことのできない顔ぶれが揃う貴重な機会ですので、お気に入りの食べ物をたくさん用意して、大切な人たちとの時間を楽しみたいですね」

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