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ザキヤマが暴露、ロケ予定流出の裏側「反応なかったらどうすんだよ」

ロケスケジュール(ロケスケ)の流出について、「聞いたことない」と話すアンタッチャブルの山崎弘也さん。隣は、ロケスケを流出させたテレビ東京の小野裕之さん=奥山晶二郎撮影
ロケスケジュール(ロケスケ)の流出について、「聞いたことない」と話すアンタッチャブルの山崎弘也さん。隣は、ロケスケを流出させたテレビ東京の小野裕之さん=奥山晶二郎撮影

目次

「みなさんお疲れ様です! 1月24日(金)、25日(土)のロケスケジュールになります」

こんな書き出しとともに、「ザキヤマ旅特番!」と書かれたスケジュールが1月23日に、テレ東の公式TwitterやLINEから「流出」しました。投稿には、「誤爆か」「宣伝か」と様々な反応が上がりましたが、その後公式がネタばらし。ロケの予定(ロケスケ)をあえて流出することで、現地に集まった人たちとの触れあいを狙ったものでした。「前代未聞の旅番組」をどう受け止めたのか。5日の放送を前に、出演したアンタッチャブルの山崎弘也さんに話を聞きました。

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ザキヤマも「聞いたことない」企画

番組の舞台は、栃木、福島両県を結ぶ野岩(やがん)鉄道会津鬼怒川線。山崎さんが2日間、土屋アンナさん、寺脇康文さん、陣内孝則さんとともに、山あいの温泉駅などをめぐる内容です。しかし、その計画が「制作 小野」の名前のもと、ロケ前日にSNSにアップ。張本人であるテレビ東京の小野裕之プロデューサーにも、インタビューに同席してもらいました。

スケジュール通り、1日目は、土屋アンナさん、寺脇康文さんとロケ=テレビ東京提供
スケジュール通り、1日目は、土屋アンナさん、寺脇康文さんとロケ=テレビ東京提供
――「ロケスケを流出させる」と聞いた時は、どんな感想でしたか。
 
山崎さん:どんなっていうか、どういうことなんですかっていう(笑)。僕も芸能界に入って25年ぐらいになりますけど、聞いたことないんで(笑)。だから、すごいことやるなとは思いましたね。
 
ただまあ、「流出させるんで」って連絡がきたんですけど、流出なのか?って部分はありますよね。もはやリリースなんじゃないかっていうね(笑)。
 
――投稿には、小野さんの名前がありましたが。
 
小野さん:これに関しては、高橋(弘樹)プロデューサーから話が来まして。「流出させちゃいたいと」
 
山崎さん:はっはっはー。流出癖だね~。
 
小野さん:僕も最初、ビックリしたんですよね。ロケスケの流出は絶対してはいけない、あってはいけないこと。ガチで流出となれば、本当に色んな人に迷惑がかかっちゃうし。
 
そもそも、ザキヤマさんが大丈夫なのかっていうのもあって。そんな企画に乗ってくれるんですかって聞いたら、「すごい乗ってる」と。
「乗っかりましたよ、こちらは」と山崎さん=奥山撮影
「乗っかりましたよ、こちらは」と山崎さん=奥山撮影
山崎さん:僕はね。はっはっはー。
 
小野さん:乗っちゃダメなんじゃないかなって思いましたけど。
 
山崎さん:いやいやいや、「乗っちゃダメじゃないか」っておかしいじゃない(笑)。乗ってんだから、機嫌良くやってんだから(笑)。
 
小野さん:ザキヤマさんが、機嫌良くやっていただけるということが分かって。企画自体は面白いと思ったので、ぜひやらしてください、と制作に加わりましたね。
「ザキヤマさんが乗っかってるなら……」と小野さん(左)=奥山撮影
「ザキヤマさんが乗っかってるなら……」と小野さん(左)=奥山撮影

流出のスタッフ「身を削る覚悟で」

――それで投稿も小野さんが。
 
小野さん:あれもですね、議論に議論を重ねました。そもそも名前を出すのか、出さないのかというところから。

それで出すことが決まった時に、誰の名前を出すのかという話になって。
 
山崎さん:生け贄ね(笑)
 
小野さん:これはもう、高橋なんじゃないかと。
 
山崎さん:思いついたんだからね。確かに。
 
小野さん:思いついた本人の名前で出すべきなんじゃないか。そうなったところですね、高橋が「自分は嫌だ」と。
流出の舞台裏を語る小野さん=奥山撮影
流出の舞台裏を語る小野さん=奥山撮影
山崎さん:はっはっはー。ひどいですね(笑)。
 
小野さん:確かに高橋だと、たぶん社内的にも、すぐに何かの仕掛けとバレるんじゃないかなーというのもありました。

それで、他に誰がいるんだってなったら、僕しかいなかったんで。

――小野さんとしては、どうだったんですか。
 
小野さん:でも、嫌ではなかったですね。乗りかかった船なので。
 
山崎さん:なるほどー。ある種ね(笑)。
 
小野さん:ザキヤマさんも、せっかくこんなにやってくれているんだったら、僕もちょっと身を削る覚悟で。ロケ前日の昼前に流したんですけど、午前中は携帯が鳴りやまなかったですね。社内外から、「早く削除した方がいい」っていう心配の声がすごかったです。
小野さんの話に「なるほどねー」とうなずく山崎さん=奥山撮影
小野さんの話に「なるほどねー」とうなずく山崎さん=奥山撮影
――山崎さんの方にも反響ありました?
 
山崎さん:ありましたよ。知り合いのスタッフさんがすごいびっくりしてて。ロケのスケジュールって、基本的には出ないものなんで。「出てるよ!」「大丈夫?」っていう連絡が結構きましたね。
 
――企画を知らない人たちから?
 
山崎さん:そうです、そうです。でも返しが困っちゃって。「そういう企画なんですよ」っていうのも、野暮じゃないですか。本当に流出したわけじゃないし。だから連絡くれた人には「まあまあ、お察しください」って返す感じで。

――そして翌日からのロケ、流出の成果はあったんですか。
 
山崎さん:そこですよね。流出はさせたものの、本当に来るかどうかは分からない。誰もいないっていうこともあるわけじゃないですか
 
昔よくあったんですよ、ネタライブのエンディングとかで。芸人の住所言いそうになったり、携帯番号言いそうになったりするノリが。で、反応なかったらどうすんだよ、みたいな。
 
だから今回も、流出はしたけど、人が来なかったらどうすんだっていう不安。それが一番嫌じゃないですか。
 
――不安だったんですか。
 
山崎さん:ってか、そもそも、番組で勝手に流出させられてね。「来なかったらあんたたちのせい」って顔で見てくるわけですよ、スタッフさんが(笑)。恐ろしいですよね。
 
小野さん:それはないですけど……。確かにその不安は制作としてもあって。冷や冷やしながら現場に行きました。だから、たくさんの人が集まってくれて、まずはほっとしましたね(笑)。告知を見て来てくれた人だったり、友達に聞いたりして来た人もいました。
 
山崎さん:なんかこう、「流出」って尖った感じと「ふれあい旅」がミスマッチなんですよね。同じプレートに入れないでしょ、この二つは。だからこそ、今までにない化学反応もありましたね。
「流出とふれあいがミスマッチ」と力説する山崎さん=奥山撮影
「流出とふれあいがミスマッチ」と力説する山崎さん=奥山撮影

「ニーズに応える」旅番組

――化学反応というのは。
 
山崎さん:普通のロケは、「待ってくれている」ことがないんで。「あのー、すいませーん」って言って、色んな人に会ったり、お店を訪れたりするわけじゃないですか。
 
そういう意味では、スムーズですよね(笑)。そして何より、望んで来てくれている人がいるというのはうれしい。そこから発展していく、新たな醍醐味もありましたね。
 
いままでの旅番組のような、ロケ隊がどんどん進む絵は少ないですけど、協力的な一般の方が登場してくれる。そういう人たちの感じを見られるのは、この旅ならでは。ニーズに応えるっていうのが、スタンスですから(笑)。
 
だからまず、駅に集まってくれた人たちのニーズをだーって聞いて。「写真撮ってください」だけでも大丈夫と言っていたんで、「じゃあ写真ですね、はいどうぞ」みたいな。そう考えると、ふれあいですね。めちゃめちゃ。
集まった一般の方たちと交流をする山崎さんたち=テレビ東京提供
集まった一般の方たちと交流をする山崎さんたち=テレビ東京提供
――印象に残っているエピソードは。
 
山崎さん:「自宅に東京スカイツリーより高いスカイツリーがある」という人がいたんですよ。でも一般の方なので、ネタふりっていう感覚がないから、会った時に全部言っちゃうんですね。
 
間にディレクターがいたら、そこではタイトルだけで、「行ってみましょう」って流れになるけど、その場で僕は全部分かっちゃうっていう。逆に新鮮でしたね。テレビマンのいやらしい考えがない、いい人たちばかりに出会えました。
 
――そうすると、どう番組になるかも気になりますね。
 
山崎さん:それはありますね。本当にたくさんの人とふれあったので。基本いた人には全員、話を聞きましたから。
 
だから、番組になった時の心の痛さというかね。期待して見ていたら、「俺いないじゃねえか」みたいなことも、あれだけふれあうと……。そういえば、全然似ていない双子がいたんですよ。
 
――その場面は使われますか。
 
小野さん:たぶん……カットですね……。面白かったので、本当に泣く泣くでしたけど……。
 
山崎さん:ないんかい!!
 
――ということが、結構ありそう。
 
山崎さん:そうそうそう。私も出来上がりは見ていないんで。そこら辺はちょっとお願いしますね。
「編集はお願いしますね」と視線を送る山崎さん=奥山撮影
「編集はお願いしますね」と視線を送る山崎さん=奥山撮影
――制作の立場では、他にどんな違いがありましたか。
 
小野さん:事前に言っちゃっているので、ロケスケを絶対に変えられないのがやっぱり大変でしたね。普通だったら、「ここは面白いから時間が押しちゃう」というのがあるんですけど、それができない。出演者のみなさんにはだいぶ頑張ってもらいました。
 
山崎さん:そもそも、何を見込んで、滞在する時間を決めてるんだっていうのがありますからね。誰もいなかったら、2時間半以上あるけど、どうするんだっていう。かといえば、1時間もいられない場所とか。サイコロで決めたんじゃないかっていうような、机上の空論みたいなスケジュールに、合わせていくわけですから我々。
 
小野さん:時間設定も難しかったですね。やってみないと見えない部分もあるので。何があるか分からない中で設定するのは、結構リスクもありました。
 
山崎さん:でもやってみたら、時間が全然足りなかったですね。2時間ぐらいある場所だと、最初は「余裕じゃん」って感じなんですけど、気が付いたら「もう時間ない」みたいな。結構、バタバタしましたね。
2日目もスケジュール通り、陣内孝則さんが出演(中央左)=テレビ東京提供
2日目もスケジュール通り、陣内孝則さんが出演(中央左)=テレビ東京提供

令和はオープンなスタイルで

――共演者の反応はどうでしたか。
 
山崎さん:楽しんでやっていただいてたと思いますけどね。「来なかったらザキヤマ君のせいで、来たら俺たちのおかげ」とは寺脇(康文)さんに言われましたけど。たぶん寺脇さんも(土屋)アンナちゃんも陣内(孝則)さんも、こういう経験はないでしょうからね。
 
小野さん:この企画に賛同してくれたみなさんは、本当にありがたいですね。自分の活動が分かってしまう部分もあるので。
 
山崎さん:ああー、確かに(笑)。
 
――ロケの新たな見せ方や可能性は感じましたか。
 
小野さん:感じましたね。テレ東の公式LINEやTwitterを見てくれている方がいっぱいいるんだなと思いました。そして、ロケの過程を全部見せるというのもありだなと。

これまでのような、見せずに作り込むだけじゃなくて、今回のように「自分たちはこういうことをやっているんだ」と全部さらけ出すのも、正直な感じがしていいのかなって。
 
山崎さん:ちょっとアメリカ的なやり方になってきたんでしょうね。アメリカはロケを撮らせて、SNSに載せていくらしいですから。令和は欧米化したオープンなスタイルで。タカトシのトシさんに「欧米か」って言ってもらわないと。
 
――トシさんも出るんですか?
 
山崎さん:それが……出ないんですよー。だからいつか、続編になったときは、トシさんに「欧米か」って言ってもらいたいですね(笑)。
「トシさんに『欧米か』って言ってもらいたい」と山崎さん=奥山撮影
「トシさんに『欧米か』って言ってもらいたい」と山崎さん=奥山撮影

山崎さんが出演するロケスケ流出バラエティ「ザキヤマが◯時◯分、そこ行きます!ロケスケ流出ふれあい旅」は、2月5日18時55分~21時、テレビ東京系で放送予定。

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