ネットの話題
動物園に捨て犬20頭、昨年末から計3回も… 悩んだ末にブログで公表
宇都宮動物園が10連休初日に公開したブログが、ネット上で注目を集めています。
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宇都宮動物園が10連休初日に公開したブログが、ネット上で注目を集めています。
宇都宮動物園が10連休初日に公開したブログが、ネット上で注目を集めています。タイトルは「許さない」で、飼育員用の出入り口に子犬が捨てられていたことが書かれています。昨年11月から計3回、合わせて20頭を保護したという飼育員に話を聞きました。
先月27日夜に公開された宇都宮動物園の飼育員ブログ。その日、飼育員用の出入り口に子犬が捨てられていたのを発見したことが記されています。
昨年から続いていて今回が3回目。ラブラドールレトリーバー系とゴールデンレトリーバー系の計20頭を保護したとあります。
捨てられていた状況や子犬の系統と性格が似ていること、ペットシーツを大量に箱買いしたと思われる段ボールに入れられていたことから、「私達飼育員は、同じブリーダー関係の人間が捨てたのではないかと考えています」と推測しています。
ブログで紹介することにした経緯については、以下のように説明しています。
そして文章の最後は、こう結ばれています。
このブログに対して、「動物園に子犬を大量に捨てていく連中がいるのか」「監視カメラとか設置できないのかな」といった多くの反響が寄せられています。
「昨年11月中旬に4頭、11月末に7頭、そして今年4月27日に9頭を保護しました。元職員が保護した9頭も含めると29頭になります」
そう話すのは、今回のブログを担当した飼育員です。
ブログで紹介することで「動物園なら捨ててもいいんだ」という安易な考えを生むのではないか、他の場所に捨てられて命を落とすことになるのではないか。そんな思いもあって、これまで積極的に公表してきませんでした。
「今回で3回目ということもあって、飼育員で話し合ってブログに書くことにしました」
宇都宮動物園では2016年6月にも、動物園前に置かれた段ボールの中にいた子猫を保護。
そのことをFacebookに書き込んだところ、捨てた人を非難するコメントだけでなく、他の動物を守るために保健所へ届けた動物園の対応を批判する意見も寄せられました。
今回のブログの文章を書くにあたっては、「動物園に捨てれば大丈夫」と思われないよう、感情を抑えながら事実関係や経緯をしっかりと説明することを意識したそうです。
「文章の最後とタイトルには強い言葉を使いました。そこにすべてを込めました」
幸いなことに、保護した20頭のうち19頭は里親が見つかり、残る1頭の「でん」はショーで活躍する犬として特訓を受けています。
宇都宮動物園では、毎週末にしつけ教室を開催しています。
「近所からクレームがきたから」「やんちゃすぎて手におえないから」といった理由で捨てられる命を1頭でも減らしたいとの思いから始めたそうです。
「防犯カメラを設置すればいいじゃないかという意見も出ますが、うちに捨てられなかったら解決なのかといえば、そうではありません。『捨てさせない』『捨てるぐらいなら増やさせない』といった取り組みが必要だと思うんです」
ブログに多くの反響が寄せられていることについては、こう話します。
「直接捨てに来る人だけでなく、捨てられているのを見つけて動物園に置いていく人もいます。助けてあげたいという気持ちはあっても、やっていることは同じです。放置するのではなく、動物保護団体に相談するなど正しい知識を身につけて、命を正しい扱っていただきたいと思います」
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