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話題

世界は九州で出来ている! 話題の地図Tシャツ、熊本復興へ一役買う

Tシャツの胸元に描かれた世界地図。よく見るとすべての大陸が、それぞれ九州のかたちになっている!

話題になっているTシャツ「九州大陸」
話題になっているTシャツ「九州大陸」 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供

目次

 Tシャツの胸元に描かれた世界地図。よく見ると、ひとつひとつの大陸がすべて九州のかたちになっている――。福岡に本社があるディスカウントストアが販売したTシャツが、ネット上で注目を集めています。ただのネタかと思いきや、売り上げの一部は熊本地震の復興支援に寄付されるそうです。詳しく話を聞きました。

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遠目に見ると世界地図ですが……
遠目に見ると世界地図ですが…… 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供

RESCUEテーマ「九州大陸」


 先月28日にツイッター投稿された画像。九州を中心に出店しているディスカウントストア「ミスターマックス」で販売されていたTシャツが写っています。

 一見すると世界地図が描かれただけのように見えますが、よく見るとアメリカ大陸やアフリカ大陸など、すべての大陸が九州のかたちになっています。

 そして、Tシャツに付いている販売用のタグには、こんなメッセージが書かれています。

 RESCUEテーマ「九州大陸」

 地震にうろたえないで。水害にくじけないで。

 不景気になげかないで。みんなで力を合わせて。

 九州がひとつ(の大陸)になって。

 元気を取り戻した九州の魅力を!

 九州のエネルギーを! 九州の情熱を!

 世界に広めよう。。。

 そんな思いで制作しました。

 この投稿に対して、「九州で世界が作れるのがすごい」「ちょっと買ってくる」「お母さんが買ってきました」といったコメントが寄せられています。

これも九州
これも九州 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供
これも九州
これも九州 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供
これも九州
これも九州 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供

作者に聞きました


 ミスターマックスの広報担当者によると、このTシャツは「レスキューTシャツプロジェクト」の1商品として今春発売されたものです。

 今年で8回目を迎えたこのプロジェクト。九州のクリエイターが「今の時代に救いたいモノやコト」への想いを込めてTシャツをデザインし、ミスターマックスが製作・販売。その売り上げの一部を寄付する取り組みです。

 今回のデザインは全31種。限定12万枚のTシャツを税抜き500円で販売し、売り上げの15%を義援金として熊本県へ寄付するそうです。

 話題の九州大陸Tシャツを手がけたのは、九州在住のクリエイター集団「九州アートディレクターズクラブ」のメンバーで、「ナガフジ」のアートディレクター・デザイナーの永藤拓也さんです。

 2017年夏から秋にかけて制作したというこのTシャツ。ネタそのものは、2~3年前から温めていたそうです。

 「こだわった点は、地図のフォルムに嘘をつかずに、どこまで世界地図に見えるよう近づけられるかです。難しかったのはバランスの微調整でしょうか。あと、押し付けがましいメッセージとかは、着る人・買う人の興味をそいでしまうので、あくまでも買ってみたい!着てみたい!というものに仕上げたかったです」

 話題になったことについては、こう話します。

 「取り上げていただいた方にホント感謝です。おかげで、店舗の在庫がなくなってて、『欲しい!』って頼まれていた人に諦めてもらうことになって、申し訳なかったです」

話題になっているTシャツ「九州大陸」。右下が作者の永藤拓也さん
話題になっているTシャツ「九州大陸」。右下が作者の永藤拓也さん 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供

ミスターマックスに聞きました


 レスキューTシャツプロジェクトの内容について、ミスターマックスの広報担当者に話を聞きました。

 ――プロジェクトはいつから始まったのでしょうか

 第1回は2010年夏です。以降、2012年を除いて毎年実施しており、今年で8回目の取り組みになります。

 ――プロジェクトの内容は

 ディスカウントストアならではの社会貢献の在り方を考え、お客様とともに取り組む支援として、売り上げの一部を寄付する形で実施しています。気軽にチャリティー活動に参加していただきたいという考えから、当初より価格はワンコインの500円を貫いています。

 また、購入するだけでなく、ぜひ着用していただきたいので、デザインは九州在住のクリエイターの皆さんによるクオリティーの高いものばかりです。着ることで会話が生まれ、書かれているメッセージに思いをはせたり、支援の輪が広がることを期待しています。

食べこぼしの絵が描いてあり、汚れてもへっちゃらなTシャツ「子供心」(2018年版)
食べこぼしの絵が描いてあり、汚れてもへっちゃらなTシャツ「子供心」(2018年版) 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供

今年は630万円寄付の予定


 ――寄付する先は

 第1回はNPO法人の子供地球基金に寄付しました。2011年~2015年は東日本大震災義援金として、2016年は国連WFPの学校給食プログラムと熊本地震緊急支援対策に、2017年は熊本地震復興支援に寄付しています。2018年の寄付は秋ごろの予定です。

 第1回の販売枚数は2万4701枚でしたが、回を重ねるごとにお客様にも浸透してきているようで、7回目となる昨年は8万2740枚を販売するまでになりました。

 今年は、新しい取り組みとしてくまモンとのコラボ商品の販売や、家族でチャリティー活動に関心を持っていただきたいという想いから子供用サイズも販売。まだ仮集計段階ですが、販売数は過去最高となりそうです。

 ――寄付の金額は

 2010年~2017年の7回で約40万8千枚を売り上げ、約2992万円を寄付しました。今年の数量確定はまだですが、見込みで8万5千枚ほど、寄付金額は630万円ぐらいになりそうです。

着た人が手前で抱っこのポーズをすると、抱っこしているように見えるTシャツ「抱きしめられたい気持ち」(2018年版)
着た人が手前で抱っこのポーズをすると、抱っこしているように見えるTシャツ「抱きしめられたい気持ち」(2018年版) 出典: ミスターマックス・ホールディングス提供

クリアランス商品は寄付の対象外


 ――Tシャツのデザインテーマは

 一貫して「今の時代に救いたいモノやコト」です。そのテーマを元に自由にデザインしていただいています。想いが伝わるように、販売用のタグにはデザインに込められたメッセージを記載しています。

 ――九州をテーマにしたTシャツは多いのでしょうか

 デザイナーの皆さんは九州在住の方ですが、地域にとらわれない、時代に関連したデザインが多いです。ただ、熊本地震復興支援に寄付する2017年と2018年は、九州をテーマにしたデザインが増えました。

 ――プロジェクトが話題になったことについては

 弊社としては、「デザインが素敵で購入したら、たまたま寄付もできるTシャツだった」「デザインが大好きで愛用している」というところを目指して制作しているので、デザインに魅かれてご購入いただいたこと、デザインが面白いと話題にしていただいていることが大変うれしいです。

 ◇ ◇ ◇

 今年のレスキューTシャツとしての販売は6月27日まで。現在はクリアランス商品になっているため、寄付の対象にはならないそうです。

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