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まるで巨大な猫!動物園のクマが「香箱座り」 個性的な姿が愛らしい
前脚を胸の内側方向に折りたたんだまましゃがんだ姿勢は、「香箱座り」と呼ばれます。猫に使うことが多い表現ですが、このポーズをとったクマの写真を、飼育する山口県の動物園が撮影しました。ツイッターに投稿されるとすぐに、「まるで巨大な猫のよう」と評判になり、拡散するユーザーが後を絶ちません。個性的で愛らしい姿をどうカメラに収めたのか、園の担当者に聞きました。
2枚の写真は今月10日、山口県美祢市の「秋吉台サファリランド」が公開しました。後ろひざを折り曲げ、両前脚をたたんで座るオスのアメリカクロクマ「レン」が写っています。
珍しいクマの香箱座り?です。未確認生物感がありますね pic.twitter.com/ksXzOYkINB
— 秋吉台サファリランド (@aki_safariland) 2018年6月10日
正面と側面から撮影したもので、その表情は優しげです。緊張感はなく、のんびりした雰囲気が伝わってきます。
コメント欄には「前世は猫だったのかな」「未確認生物KUMA(クーマ)ですね」といった書き込みがあふれ、「いいね」が4万件、リツイート数は1万5千件を超えました。
「正直、クマがあんな風に座るのを見たのは初めてです」。撮影者で、園内のアメリカクロクマを飼育する麻生萌さん(26)は驚きを隠しません。
麻生さんがレンの「香箱座り」を目にしたのは10日の朝です。えさの野草に口をつけているかを確認しに行くと、しゃがみ込むレンを見つけ、スマートフォンで撮影しました。
「当時は非常にリラックスした様子でした。野草を食べ終え、おなかがいっぱいだったのでしょう。一休みしようとかがんだ際、偶然ああなったのだと思います」
麻生さんによると、レンは木の幹に後ろ脚を巻き付けたまま眠るなど、変わった体勢で過ごす姿がたびたび目撃されています。周囲が「警戒心がなさ過ぎて心配になる」と苦笑するほど、おおらかな性格なのだそうです。
アメリカクロクマは雑食性ですが、草の根や果物をよく食べ、比較的穏やかな気性です。園内で暮らす12頭の間でも、縄張りなどを巡る争いはほとんど無いといいます。中でも7歳のレンは非常に優しく、年下のクマの遊び相手になることが少なくありません。
一方、公開した写真には、「可愛いふりをして人を襲おうとしているのでは」といったコメントが寄せられました。麻生さんは「普段はとても温和」「人間が過度に干渉しなければ向かってこない」などと返信。クマ本来の姿を伝えようと努めています。
「写真のみならず、私の返信まで広く拡散されており、とても驚いています。写真をきっかけに、『素のクマ』にも目を向けてもらえたらいいですね」
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