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「不快なので削除してください!」 ネットに漫画投稿、実体験を描く
実体験をもとに描かれた漫画がツイッター上で話題になっています。
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実体験をもとに描かれた漫画がツイッター上で話題になっています。
【ネットの話題、ファクトチェック】
ネットに漫画を投稿すると、どんなことが起こるのか? 実体験をもとに描かれた漫画がツイッター上で話題になっています。「不快なので削除してください」「この表現で傷つく人もいるんですよ」。そんなリプライを受けながらも、投稿を続ける漫画家に話を聞きました。
7月下旬、「ネット界で修行する師匠と弟子の漫画を描きました」という文言とともにツイッター投稿された漫画。
登場するのは仙人のような「師匠」と「弟子」の2人です。
師匠が「今日はツイッターにマンガを載せる修行じゃぞ!」と、日常エッセイ漫画を投稿。
「1000リツイートはいくかものう」と話していると、複数の人影が近づいてきて、こう叫びながら師匠を暴行します。
「全ての人に当てはまると思わないで下さい」
「この表現でキズつく人もいるんですよ?」
「不快なので削除してください!」
ボロボロになりながらも立ち上がった師匠。「ちと言葉が過激じゃったかのう」と言いながら、今度は育児エッセイを投稿。すると、今度はこんな風にボコボコにされます。
「この構図はいじめにつながります!」
「私は絶対こんな育児しませんけど!?」
「不快なので削除してください!」
この投稿に対して、「どんな内容でも、叩く人はいますからね」「人は正義のためならどこまでも残酷になれますから」といったコメントが寄せられ、リツイートは7900、いいねは9700を超えています。
この漫画を投稿したのは、育児漫画「息子の俺への態度が基本的にヒドイので漫画にしてみました」(リイド社)などで知られる、漫画家の横山了一さん。
日常エッセイや育児、二次創作など様々なジャンルの漫画をツイッターに投稿しています。
今回の漫画を投稿したきっかけについて、「普段から積もり積もったものや、イラッとした部分をスッキリさせたい、という思いで描きました」と話す横山さん。
セリフに登場するリプライは、実際に横山さん宛てに寄せられたものなのか? この点については「ちょくちょくもらうわけではありませんが、たまに寄せられます。今回のセリフは、他の方が言われた内容を参考にしながら決めました」とのこと。
師匠と弟子という設定は、「あまり自分を出すと生々しくなりすぎるので」という理由で決まったそうです。
「育児エッセイのブログもやっているんですが、コメント欄を閉鎖しました。育児ってほんわかしたジャンルに思えますが、けっこうめんどくさい人に絡まれることがあったんです。『うちはこうなのに』『なぜこんなこと書くの』といった感じで。どんなに慎重に書いても、言われるときは言われちゃいます」
話題になった投稿に続いて、師匠が秘術「ブロック」を使う漫画や、最終奥義「鍵アカ」を使って消える漫画など、続編も投稿されています。
「不思議と今回の漫画には『クソリプ』(クソみたいなリプライ)は付いていません。今後も漫画のツイッター投稿は続けます」と横山さんは話します。
◇ ◇ ◇
横山さんの新刊「戦国コミケ」1巻(メディアファクトリー)、「横山さんちの理不尽むすこ」(リイド社)が、いずれも8月10日に発売されます。
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