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セシール『あのフレーズ』23年ぶり復活 「篠塚君、幸せそうなの」?
「♪セシール Il offre sa confiance et son amour」。このフレーズを知っていますか?
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「♪セシール Il offre sa confiance et son amour」。このフレーズを知っていますか?
【ネットの話題、ファクトチェック】
「♪セシール Il offre sa confiance et son amour」。このフレーズを知っていますか? 1980年代から90年代にかけてCMの最後に流れたもので、多くの人が「篠塚君幸せそうなの」「しもふさ君は幸せそうなのに」といった具合に空耳して注目を集めました。先日から放映されているCMでこのフレーズが復活し、話題になっています。どうして再び使うことになったのか? そもそも正しくはどんな意味なのか? ディノス・セシールに取材しました。
ストッキングから始まった総合通販ブランド「セシール」。
女性向けインナーをはじめ、ファッションやビューティーなど幅広いアイテムを扱っており、現在はフジサンケイグループのメンバー企業であるディノス・セシールが展開しています。
そんなセシールを有名にしたのが、1980年代から90年代にかけて流れていたテレビCMです。最後に「♪セシール Il offre sa confiance et son amour」と流れるのですが、何と言っているのか分からない人が続出し、逆に注目を集めました。
「Il offre sa confiance et son amour」はフランス語で、日本語に訳すと「愛と信頼をお届けする」となります。
ディノス・セシールの広報担当者は「お客様の声を聞き、お客様に寄り添ったものづくりをする、セシールブランドの姿勢を表したものなんです」と説明します。
今月12日から放映が始まった新CMでは、このフレーズが復活。
ネット上では「篠塚君幸せそうなの、としか聞こえん」「フィローンソセソセムンって、クラスのみんなで言ってた」と懐かしむ声が相次いでいます。
かつては男性の声で、どっしりと重厚感があり、CMの最後で流れていましたが、今回は軽やかな女性の声に。しかもCMの冒頭で流れます。
どういった経緯で復活し、こうした変化にはどんな意味があるのか? セシールマーケティング部の柴美緒さんに話を聞きました。
――フレーズを復活させた理由は
「創業から45年間ずっと、『お客様に寄り添う』ものづくりの姿勢を貫いてきました。時代に合わせて変化してきたセシールですが、その根幹は変わりません。今回のCMは、その温故知新の精神を改めて魅力として伝えるべく、復活させました。その懐かしさから話題性にもつながると考えました」
――このフレーズは、何年から何年まで使われていたのでしょうか
「東洋物産からセシールに社名変更した1983年から、1994年までです。CMでは常に使用していました」
――いったん使用をやめた理由は
「当時は『時代とともに進化し、新しく生まれ変わったセシール』という部分をメインに打ち出したかったんです。キャッチコピーも『セシールって、ちょっとヤルでしょ。』とするなど、イメージ刷新を狙っていました。フランス語のフレーズは昔のセシールCMを象徴するものであり、良くも悪くも昔のセシールの印象が強く想起されるため、使用をやめていました」
――ネット上には「放映開始後に売り上げが創業時の7倍になった」という話もありますが
「確かにあのフランス語フレーズは、当時のTV番組やラジオなどでもネタとして取り上げられて話題となるなど、知名度や売り上げのアップに貢献したところもあると思います。『7倍になった』という明確な根拠はありませんが、セシールの成長には長期的なCM戦略の影響も少なからずあったと考えています」
――声が男性から女性に変わるなど、まったく同じではないんですね
「当時のCMはセシールブランドのイメージCMで、そのイメージ戦略に合わせて、高級感や洗練されたイメージを演出するためのものでした。今回のCMは、女性をHappyにする下着のCMです。親しみのもてる、可愛くチャーミングで女性らしい印象を与えることを意識しました」
――12日の放映以降、どのような反響が寄せられていますか
「商品に関する反響もありますが、復活したフランス語によるブランドメッセージへの反響も寄せられています。特に昔のCMを知っている方は、久しぶりの復活に気づいて、注目していただけているようです」
――今回のCMに関して、消費者に訴えたいことは
「セシールがお客様からのご意見・ご要望を反映した商品の開発を続けてきたことが伝わり、一人でも多くの方にセシールの商品の良さを知っていただきたいと考えます」
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