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涙がホロリ… 「ゾロリ」愛が詰まったポスター、懐かしむ声が続々
児童書「かいけつゾロリ」シリーズのたポスターが、「泣ける」と話題になっています。
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児童書「かいけつゾロリ」シリーズのたポスターが、「泣ける」と話題になっています。
【ネットの話題、ファクトチェック】
今年で30周年を迎えた児童書「かいけつゾロリ」シリーズ。キツネの主人公ゾロリと、双子のイノシシ兄弟イシシとノシシが、修行の旅をしながら行く先々で活躍する物語です。この作品の30年間を凝縮したポスターが話題になっています。ゾロリ好きの20代が集まって「むかし読んでいた人たち全員に向けて作った」というポスターについて、出版社に話を聞きました。
「ゾロリ」シリーズの作者は原ゆたかさん。1987年に第1作『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』が発売されて以来、子どもを中心に人気を博し、今ではゾロリ世代の子どもたちが親となり、親子で楽しむ人も増えています。
最新作は昨年12月に発売された第60作『かいけつゾロリの王子さまになるほうほう』。これまでテレビアニメ化やゲーム化もされており、2017年冬には「映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ」が公開されることも決定しています。
今月24日、都内の地下鉄駅にゾロリの横長ポスターが掲出されると、それを撮影した画像がツイッターに相次いで投稿されました。
本棚に並んだときのように、背表紙が見えるかたちで全60巻が並んでいて、こんなメッセージが書かれています。
「やあ、元気だったかい? おれさまの旅は まだまだ続いているんだぜ!! ニヒニヒ」(『の』は左右が逆)
そして、作者の原さんから、こんなメッセージも。
「おかげさまでかいけつゾロリは30周年。みんなが読んでくれたおかげでぼくはいまでも3人の冒険の旅をかきつづけています。大人になった君たちもひさしぶりに小学生のころを思い出してみない?」
これらの投稿に対して、こんなコメントが寄せられています。
「小学生の頃のバイブルでした」
「ニヒニヒって笑い方が懐かしい」
「『の』の字がちゃんと逆。広告作る側もゾロリに育てられた感じが好き」
「こんなにシンプルなのに、楽しかったなって思い出に浸らせてくれた」
「この広告で泣いた」
リツイートが4万を超えているつぶやきが複数あることからも、多くの人たちにメッセージが届いているようです。
出版元のポプラ社によると、今回のポスターは30周年を記念して作られたものだそうです。
「キャッチコピーやデザインなど、制作に関わったのは全員20代。ゾロリを読んで育ったファンが集まって『どうしてもやりたい』と企画したものなんです」と話すのは宣伝マーケティング部の部長・松田恭子さん。
制作するにあたって、「小学校の図書館で読んだ人も多いはずだから、ビジュアルは背表紙を並べよう」「赤い飛行機はやっぱり飛んでないとダメ」「読んでた人なら気づく隠しキャラを登場させよう」といった感じで、細かな点までアイデアを出し合ったといいます。
「20代といえばバリバリ働いている時期で、大人になって忙しくなって子ども心を忘れがち。そんな時、このポスターの前で立ち止まって、あのころのワクワクした気持ちを思いだしてもらえたら」という思いを込めたそうです。
狙い通りの反応が寄せられていることについて、松田さんは「作り手の思いがきれいに届いたんだなって、ツイッターのコメントを読みながら実感しています」と話します。
◇ ◇ ◇
ポスターの掲示場所は東京メトロの主要駅で、新宿駅と新宿三丁目駅の通路には原さん直筆のサイン入り超大型ポスターがあります。
また、4月26日から5月8日まで日本橋高島屋で「かいけつゾロリ大冒険展」を開催。150点を超える原画を展示して、これまでの冒険を振り返るそうです。
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