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コウメ太夫の現在地「毎日チクショー!!」 ジワジワくる1日1ツイート
芸人・コウメ太夫さんの今について、取材しました。
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芸人・コウメ太夫さんの今について、取材しました。
着物姿で顔は白塗り、最後に裏声で「チクショー!!」と叫ぶスタイル――。「エンタの神様」にも出演し、世間をにぎわせた芸人・コウメ太夫さん(44)です。テレビで見かける機会は減りましたが、1日1回ツイッターで「#まいにちチクショー」のハッシュタグをつけて、ネタをつぶやき続けています。意味不明なものも多いですが、次第にユーザーを巻き込みながらファンを増やし、ジワジワと笑いをとっています。そんなコウメ太夫さんを取材しました。
PPAPみたいなネタを作ろうと思ったら~、
— コウメ太夫 (@dayukoume) 2016年10月24日
作れませんでした~。
チクショー!! #まいにちチクショー
これらは、コウメ太夫さんが1日1回つぶやいている「#まいにちチクショー」のネタの一部です。
意味不明なネタも多いですが、逆にその点に対して突っ込みが来たり、励ましが寄せられたり。今年3月に始めた時点で2千人ほどだったフォロワー数も、今では2万3千人を超えるまでになりました。
どんな時にネタを考えているのか? コウメ太夫さんは「主に移動時間ですね。こんなこと起こったら嫌だな~ということを思いついたら、それを私のネタのリズムに直して完成です」と話します。
エンタの神様に出演していた当時のことについては、こう振り返ります。
「無我夢中で、与えられた仕事をこなすうちに時間が過ぎていった、という感じでした。毎週新しいネタを考えて覚えるのも大変でしたし、急に忙しくなったこともあって、体のリズムがついていかず、ほぼ毎日眠かったです」
現在、全国で放送されるテレビ番組に出演するのは2~3カ月に1回。忘年会や結婚式、競艇のイベントなどで全国各地を訪れて、芸を披露しています。
一席を風靡した「チクショー!!」の芸に加えて、得意のダンスを披露する「ジャクソン太夫」、「連獅子太夫」「お坊さん太夫」など新しいキャラクターも生み出しています。
芸人活動に加えて、アパートを一棟購入して貸し出す副業も。「一時は月収2万円ということもありましたが、今では芸人としての収入と家賃収入を合わせれば、サラリーマンのみなさんと同じくらいは稼いでいます。もちろん芸人としての収入の方が多いですけど」
「富士山の8合目」に集合と言われて登ったら~、
— コウメ太夫 (@dayukoume) 2016年9月18日
「9時半にハチ公前」の間違いでした~。
チクショー!! #まいにちチクショー
「#まいにちチクショー」のきっかけは、自身の口べたを克服しようと始めた「チクポーレディオ」でした。
月に1回ほどYouTubeで配信しているトーク番組で、担当者と話すうちに「日めくりカレンダーが話題になった松岡修造さんやヒロシさんのように、毎日ネタを出してみたら」という話が出たそうです。
「二番煎じでもいい。自分から動いて発信していかないと誰も自分に目を向けてくれない、と思ったんです」
ツイッターを選んだ理由については、当時のことを知らない若い人にも認知してもらいたいという思いと、業界関係者の目にとまって一つでも仕事が回ってきたら、という思いがあったそうです。
最初のうちは「面白くない」「芸人やめろ」といった批判が寄せられ、戸惑ったといいます。それが次第にネタに対するツッコミも増え、「スベったツイートとフォロワーからのツッコミをセットで見るとおもしろい」という流れができ、固定ファンが増えてきました。
「何か嫌なことがあったら私のネタを見て、どんどんツッコんで、ストレス解消に使ってもらえればいいと思っています。そのためにもつぶやき続けていきます」
過去の栄光にすがりついていていたら~、
— コウメ太夫 (@dayukoume) 2016年10月9日
いつまでたっても前に進めませんでした~。
チクショー!! #まいにちチクショー
私生活では離婚も経験し、「嫁さん絶賛募集中です」と話すコウメ太夫さん。
「売れるとは思っていなかった」と話す、コウメ太夫というキャラクターをこれからどう進化させていくか? 「続けていくうちに何か見えてくるのではないか」と模索を続け、近いうちに新調したカツラも披露する予定です。
「もう一度ブレイクしたいと思っているので、過去の栄光にすがりつかず、新たなキャラにも挑戦して頑張っていきたいと思います」
◇ ◇ ◇
取材を終えて、「今日のやりとりをもとに、まいにちチクショーのネタを考えてください」とムチャぶりをしました。
しばらく考えて、いつもの調子で、こんなネタを披露してくれました。
「取材を受けられて~ チクショーがありません チクショー!!」
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