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鯖江で話題「奇跡のメガネ」 3.11で高圧電線から持ち主の命守る
ネットで話題になっている「奇跡のメガネ」を知っていますか?
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ネットで話題になっている「奇跡のメガネ」を知っていますか?
ネットで話題になっている「奇跡のメガネ」を知っていますか? 東日本大震災のとき、工場内で切れた高圧電線が直撃して壊れましたが、かけていた人はメガネが盾となったことで軽傷で済みました。先月、このメガネが福井県内に里帰り展示され、多くの人に知れ渡りました。持ち主だった人や販売店に話を聞きました。
メガネの産地として知られる福井県鯖江市。先月31日まで、市内にある道の駅に「奇跡のメガネ」が展示されていました。
壊れたメガネとともに、メガネを販売した福島県いわき市の会社社長名で、こう書かれていました。
先月下旬、このメガネの展示を撮影した画像がツイッターに投稿され、「これはまさに奇跡」「眼鏡がなければ即死」と話題になり、リツイートは2万2千を超えています。
このメガネをかけていたのが、いわき市で働いている会社員の鈴木研一さん(49)です。
何かが視界に入ったと思った瞬間に体が飛ばされ、一瞬記憶を失ったそうです。気づいたら同僚たちに囲まれていて、目の回りにやけどを負い、髪も一部パーマがかかったようになったといいます。
当時のことについて「最初は自分の運動神経のおかげだと思ってたんですけどね。でも、あのメガネがなかったら感電してただろうなって、今思えばぞっとします」と語ります。
震災から1カ月後、鈴木さんはメガネを買った「メガネ・補聴器の内山」を訪ね、「命を救ってくれたこのメガネと同じものがほしい」と同じメガネを購入したそうです。
話を聞いて感動したメガネ店の社長・内山義弘さん(46)は、壊れたものを譲り受け、会社の神棚に「守り神」として置いていたそうです。
ずっと神棚に置かれていたこのメガネ。俳優の哀川翔さんがプロデュースした「SAMURAI SHO」というブランドのもので、福井市内で製造されたものでした。
内山さんが、鯖江市内に本社がある青山眼鏡の担当者と話をする中で、「鯖江で開催される『めがねフェス』『メガネメッセ』に合わせて展示したい」と提案。
こうして、福井市ではありませんが、同じ県内の鯖江で「里帰り展示」されることになりました。
内山さんは話題になっていることについて、こう話します。
「もともとは、メガネに携わる人に『こんなに役に立つんだよ』と知ってもらい、勇気と自信をもってもらいたいという思いからでした。一般の人にも知ってもらえて、とてもうれしいですが、びっくりしています」
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話題になったことを受け、6月30日まで鯖江市役所市民ホールで展示することが決まったそうです。
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