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高速道路の渋滞、なぜ同じ場所? 気付かず減速「サグ部」の存在

高速道路の交通渋滞が激しくなる時期。車を運転していると、同じ地点で渋滞につかまることが多いように感じますが、なぜでしょう。

渋滞する中央自動車道=山梨県(一部加工しています)
渋滞する中央自動車道=山梨県(一部加工しています) 出典: 朝日新聞

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 帰省や行楽地に向かうラッシュがピークを迎え、高速道路の交通渋滞が激しくなっています。車を運転していると、同じ地点で渋滞につかまることが多いように感じますが、なぜでしょう。

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今年のお盆期間、30キロ以上の渋滞は28回

お盆の帰省や行楽の車で渋滞する東名高速の下り車線(左)=13日午前9時23分、横浜市緑区、池永牧子撮影
お盆の帰省や行楽の車で渋滞する東名高速の下り車線(左)=13日午前9時23分、横浜市緑区、池永牧子撮影 出典: 朝日新聞

 高速道路各社が発表した8月16日までのお盆期間の渋滞予測によると、10キロ以上の渋滞は419回(前年437回)、うち30キロ以上は28回(同27回)。全国の主な高速道路では、軒並み例年並みの渋滞が予測されています。

ポイントは「サグ部」

 全国の高速道路で発生する渋滞の約6割が、緩やかな上り坂にさしかかる「サグ部」という部分で発生しています。
 サグ部では、ドライバーが上り坂になったことに気づかず、自然に車の速度が低下します。後続車は車間をとるために次々と減速して、渋滞が発生してしまうのです。

出典: 朝日新聞

全国に140カ所

 サグ部は全国の高速道路におよそ140カ所あります。
 関東地方では、東名高速道路下り線の大和バス停や綾瀬バス停付近(いずれも神奈川県)、中央自動車道上り線の小仏トンネル付近(東京と神奈川の都県境)、関越自動車道上下線の花園インターチェンジ付近(埼玉県)など。いずれも渋滞の「名所」として知られる地点です。

昨年のUターンラッシュ。大阪方面(奥)に向かう車で渋滞する中国自動車道上り線=2014年8月17日、兵庫県
昨年のUターンラッシュ。大阪方面(奥)に向かう車で渋滞する中国自動車道上り線=2014年8月17日、兵庫県 出典: 朝日新聞

渋滞対策、あの手この手

 国交省や高速道路各社ではさまざまな対策を進めています。道路整備に加え、サグ部に速度回復を促す掲示板を設置したり、高度道路交通システム(ITS)を用いた渋滞回避を模索したりしています。
 また、我々ドライバーにもできることがあります。渋滞情報をチェックして、ピークをずらして利用することや、車間距離を守って急な割り込みによるブレーキを避けることも渋滞軽減につながります。

抜本対策には長い時間

 中央道の小仏トンネル(東京都―神奈川県間)では、上り線に新しいトンネルを掘り、1車線を付加する事業が動き出しました。国交省によると、この区間は現在2車線で、上り坂になっていることなどから年100回以上の渋滞が発生。完成すれば、大幅な渋滞緩和が期待できるということです。
 ただし、本線と接続する区間を含めた総事業費は約300億円。設計や用地買収はこれからで、完成までには10年近くかかるということです。

出典: 朝日新聞

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