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キラキラネーム、中国も 「王子殿下」「黄金海岸」四文字の名前急増

変わった読みの名前をつける「キラキラネーム」。中国でも、これまでなかった四文字の名前をつけるなど、キラキラ度の高い名前が出現しています。

中国でも増えているキラキラネーム
中国でも増えているキラキラネーム 出典: pixta

目次

 子どもに変わった読みの名前をつける「キラキラネーム」。実は、中国でも、これまでなかった四文字の名前をつけるなど、かなりキラキラ度の高い名前が出現しています。「黄金海岸」「王子殿下」など、本当に名前?というものが増えています。

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「計画出産を自覚して実行し、婦人の健康水準を高めよう」と書かれたスローガン。キラキラネームの出現には中国政府の「一人っ子政策」の影響が……=湖南省
「計画出産を自覚して実行し、婦人の健康水準を高めよう」と書かれたスローガン。キラキラネームの出現には中国政府の「一人っ子政策」の影響が……=湖南省 出典: 朝日新聞

背景に一人っ子政策

 日本のキラキラネームは、これまで使われていなかったような読み方をする難読の名前のことを指します。中国でも、キラキラネームは2000年以降、急増していると言われています。
 中国のキラキラネームとしてあげられるのは、主に四文字の名前です。これまで、中国人の名前は二文字から三文字がほとんどでした。ところが、最近は、四文字が多くなっているのです。実際、重慶市では、2002年に19108人だった四文字名前は、2013年に3.7万人に増えています。

関連リンク:『重慶晩報』は四文字名前が増加したと伝える記事(11年赶潮流数据翻番 重庆四字姓名3.7万人)2014年6月20日
出典:pixta

 中国でキラキラネームが増えた背景には、「一人っ子政策」があります。「一人っ子」世代の親が増え、名前にも個性を求めたり、同姓同名を避けたりするため、四文字の名前が急増しました。
 多いのが、名前に父親の姓と母親の姓を両方入れるパターンです。例えば、夫は張で、妻は林の場合、子どもは「張林科」。さらに、占いで運勢に水が必要ということで、「張林澤科」という名前になったというケースもあります。

関連リンク:中国新聞網に掲載された四字名に関する記事(「独二代」取四字名渐成趋势 父母双姓合一避重名)
出典:pixta

 最もキラキラ度が高い四文字名前は、語呂合わせなどのテクニックを駆使し、四字熟語や固有名詞を表現したものです。「ビクトリア」(韋多利亜)、「太陽さんさん」(楊光燦爛)、「黄金海岸」という名前を子どもにつけました。中でも「王子殿下」「申田由甲」「宋元明清」など、奇抜な名前としてネットユーザーの間に議論されています。

関連リンク:ネットユーザーたちがキラキラネームの四文字名前を挙げ、議論する様子を伝える網易ニュース(江湖上那些奇葩的四字名字)

人口13億人、同姓同名も多発

 人口13億人の中国ですが、名字として使われているのは3千ぐらいだとされています。一方の日本には1億2000万の人口で10万から30万の名字があるとされます。2007年の中国公安省の調査では、中国で上位100の名字は、人口の85%を占め、上位4位の李・王・張・劉だけでも、人口の25%を超えたという調査結果があります。

 名字が少ない中国では、一文字の名前にすると、同姓同名の確率が高くなります。近年、人気なのは、子涵、欣怡、梓涵、子軒、浩宇、浩然などですが、それらの名前が増えることで、結果的に同姓同名になる恐れも出ています。

関連リンク:2007年中国公安省が公表した戸籍人口統計分析を伝える新華網の記事(公安部统计分析显示:王姓成为我国第一大姓)
関連リンク:人民網日本語版が伝える「中国で最も人気が高い名前ランキング」
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文字数に制限なし

 高学歴層が多い「一人っ子」の親世代にとって、子どもの名前はただの記号だけでなく、多くの期待と個性が込められています。四文字の名前は個性を出しやすく、2文字や3文字の名前より、リズムがよいという意見があります。一方で、四文字は手書きで時間がかかり、文字によっては「宮斉恵一」のように、日本人の名前に似てしまうことに違和感を覚える人も少なくありません。

 ちなみに、中国の戸籍を管理している公安省によると、名前には「@」や「A」のようなローマ字や符号などを入れられませんが、文字数は4文字でも5文字でも制限はありません。

関連リンク:中国公安省が戸籍登録に規範漢字以外の文字や符号の使用に関する公式規定(公安部关于对居民身份证姓名登记项目能否使用规范汉字以外文字和符号填写问题的批复)
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