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いじめられている君へ「まず仮病を使おう」 西原理恵子さんの直言

朝日新聞で連載された「いじめられている君へ」に登場した西原理恵子さんの直言「仮病を使おう」。3年たった今もネットで拡散し続けています。

「まず仮病を使おう」今もネット上で拡散している西原理恵子さんのメッセージ
「まず仮病を使おう」今もネット上で拡散している西原理恵子さんのメッセージ 出典: 朝日新聞

 朝日新聞で連載された「いじめられている君へ」。2012年8月に配信された漫画家の西原理恵子さんのメッセージが、3年たった今も、ツイッターなどで拡散しています。西原さんは「うそをついて」「そして、16歳まで生き延びて」といいます。

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《いじめられている君へ》上手にうそをついて

漫画家の西原理恵子さん
漫画家の西原理恵子さん

 うそをついてください。

 まず仮病(けびょう)を使おう。そして学校に行かない勇気を持とう。親に「頭が痛い」とでも言って欠席すればいい。うそは、あなたを守る大事な魔法(まほう)。人を傷つけたり盗んだりするのでなければ、うそって大事よ。これからも、上手(じょうず)にうそついて生きていけばいいんだよ。

 亡くなった夫は、戦場(せんじょう)カメラマンでした。戦場で銃(じゅう)を突きつけられたことが何度もあったけど、一番怖(こわ)かったのは、少年兵だって。

 大人は残酷(ざんこく)な兵士にもなるけど、家に帰ったらやさしいお父さんにもなる。愛することや大事なものを知ってるから。でも、少年兵は物事の重大さが分からず、簡単(かんたん)に人を殺しちゃうんだって。生前(せいぜん)にそう言っていました。子どもってそういう生き物。「子どもなのになぜ?」って思うかもしれないけど、戦場の理屈(りくつ)だと、そうなんだって。

藤子不二雄Aさんが描いた、西原さんの長女の似顔絵
藤子不二雄Aさんが描いた、西原さんの長女の似顔絵 出典: 朝日新聞

 いくら紛争地帯(ふんそうちたい)でも、年間3万人も死ぬことはそんなにありません。でも、日本ではそれくらいの人々が自殺しています。そう、この国は形を変えた戦場なんです。戦場では子どもも人を殺します。しかも、時には大人より残酷になる。

 学校は、いじめられてつらい思いをしてまで行くようなところじゃない。長い夏休みだと思って、欠席してください。そして、16歳まで生き延びてください。

 高校生になれば、通信制(つうしんせい)高校やフリースクール、いわゆる大検(だいけん)など選択肢(せんたくし)が広がります。何よりもアルバイトができる。お金をもらいながら、社会人にふさわしい訓練(くんれん)を受けられます。お金を稼(かせ)ぐということは自由を手に入れるということ。その先に「ああ、生きててよかった」と思える社会が必ず待っています。(さいばら・りえこ=漫画家)

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