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4月1日、ビックリマンの日に 発売30年 偽物・復刻・異色コラボ
昭和から平成にかけて子どもたちが夢中で買い集めた、ロッテの「ビックリマンチョコ」。“人をビックリさせる”エイプリルフールである「4月1日」を「ビックリマンの日」として日本記念日協会が認定した。
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昭和から平成にかけて子どもたちが夢中で買い集めた、ロッテの「ビックリマンチョコ」。“人をビックリさせる”エイプリルフールである「4月1日」を「ビックリマンの日」として日本記念日協会が認定した。
昭和から平成にかけて子どもたちが夢中で買い集めた、ロッテの「ビックリマンチョコ」。“人をビックリさせる”エイプリルフールである「4月1日」を「ビックリマンの日」として日本記念日協会が認定した。おまけの「悪魔VS天使シール」は今年で発売から30年。復刻シールや原画展などでも人気で、当時ファンだった世代に支持され続けている。
「悪魔VS天使シール」は、ロッテ「ビックリマンチョコ」に1985年から92年にかけて入っていたおまけだ。天使、悪魔、お守りがセットになったイラストのかっこよさ、ストーリーの面白さが受けた。最盛期には、おまけ付き菓子の業界で異例の年間4億個が売れる一方、シールだけ集めてチョコを捨ててしまう子どもが続出。「社会現象」とまで評された。
昔話や「水戸黄門」のようなテレビの人気番組、阪神タイガースの優勝といった話題などが盛り込まれていたことや、ユニークなキャラクターが人気を呼び、小学生たちが競って収集するようになった。さらに裏面の「夢見るオトメを悪に目覚めさせる恐怖のホラ~起きろ魔」(めざ魔人)といった謎めいた説明書きが、中高生や大学生らにも受け、ファン層は広がっていった。
さらに、キャラクターを主人公にした漫画を少年コミック誌で連載したり、テレビで放映したりしたところ、売れ行きがさらに跳ね上がった。子ども向け商品の売り込みにテレビアニメやゲーム、玩具などの相乗効果を利用する、「ポケットモンスター」「妖怪ウォッチ」のような販売手法の先駆けにもなった。
当時はあまりの人気に、ニセモノも出回った。88年には、図柄は本物だが裏面の「ロッテ」の文字を「ロッチ」に変えたシールを製造販売していた業者が書類送検される事件もあった。
個性的なキャラクターデザインをほぼ一手に担ってきたのが、大阪市北区のデザイン会社「グリーンハウス」(GH)の米澤稔さんと兵藤聡司さん。
米澤さんは「30年ずっと感謝の一言。その恩返しへの気持ちが制作のパワーになっている」。特徴である太い線は少し使い込んだペンで描いた。「この線を描くのに何年かかったか」と兵藤さん。
GHには、スマートフォン向けゲームアプリや全国ラーメン店のラリー企画などからデザイン依頼が相次いでいる。当時ファンだった「ビックリマン世代」が社会の第一線で働くようになり、新たにGHに仕事を依頼するようになったためだ。
「ビックリマンのシールでまかれた種が芽を出して、成長して作物になる。それを収穫して、また種をまく。そんな感じがしてうれしいね」と米澤さんは話す。
時を経て今、当時のファンたちにはたまらないイベントや商品が相次ぐ。
手書き原画の巡回展「ビックリマン原画展」が全国を巡回しており、初日には30、40代を中心に大人たちが列をつくる。14年に発売された画集「ビックリマン原画大全」(飛鳥新社)は、5千部売れればヒットという画集の業界で、初版1万部。それでも追いつかず、すぐに5千部の増刷が決まった。
近年は当時の図柄を再現しつつ、シールの裏に2次元コードを仕込み、ソーシャルゲームに参加できるなどの特典も盛り込んだ復刻シリーズを相次ぎ発売。かつて子どもだった世代の「大人買い」も目立った。今年3月には、同時期に人気だったサッカー漫画「キャプテン翼」とコラボした「キャプ翼マンチョコ」をセブンイレブンで限定発売した。
「キャプテン翼」×ビックリマンチョコがコラボ!
キャプテン翼の人気キャラクターたちのおまけシール付き♪セブン限定販売です(^^*)さぁ、お店へダッシュ!!※数量限定 pic.twitter.com/faA49hYIMM
— セブン-イレブン・ジャパン (@711SEJ) 2015, 3月 23
「ビックリマンの日」の登録は、ロッテと大日本印刷が申請。毎年4月1日に、ファンを驚かせる企画を予定しているという。