エンタメ
高倉健「もう一本やっておきたくて」 遺作「あなたへ」にかけた思い
高倉健さんが亡くなりました。遺作となったとは2012年公開の「あなたへ」。6年間の沈黙を破っての出演でした。作品にかける思いを「もう一本やっておきたくて。監督も僕も、人生の大事なことに気がついたというか」と語っていました。
エンタメ
高倉健さんが亡くなりました。遺作となったとは2012年公開の「あなたへ」。6年間の沈黙を破っての出演でした。作品にかける思いを「もう一本やっておきたくて。監督も僕も、人生の大事なことに気がついたというか」と語っていました。
高倉健さんが亡くなりました。遺作となったのは2012年公開の「あなたへ」。6年間の沈黙を破っての出演でした。作品にかける思いを「もう一本やっておきたくて。監督も僕も、人生の大事なことに気がついたというか」と語っていました。
高倉健さんは、2006年の中国映画「単騎、千里を走る。」から6年間、映画やCMなどへの出演を断っていました。「単騎、千里を走る。」の撮影が終わったとき、抱き合って泣く中国人スタッフの姿を見て、大きな衝撃を受けたのが理由でした。「お金じゃない何かがあった。あれは何だったのか、とずっと考えていました。仕事が出来なくなりました」
2012年、6年ぶりに映画に復帰します。それが205本目の出演作となる「あなたへ」でした。妻を亡くした刑務官を武骨にダンディーに演じました。「もう映画を撮ることなくこのまま死んでしまうのかなと思ったりしました。でも、長年一緒に仕事をしてきた降旗康男監督と、もう一本やっておきたくて。監督も僕も、人生の大事なことに気がついたというか」
「あなたへ」は、妻の遺骨とともに富山から長崎まで旅をする男のロードムービーでした。「観客から拍手をもらえる役をやりたい。たとえ法を犯していても、ねずみ小僧には大衆が拍手を送る。そういう映画が少なくなった気がする。僕もジジイになってきましたから、早くやらないとね」
高倉健さん主演の「あなたへ」(降旗康男監督)は、2012年9月、カナダで開かれていた第36回モントリオール世界映画祭で特別賞を受賞しました。人間性の内面を豊かに描いた作品に与えられる「エキュメニカル審査員賞」でした。