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茨城の自虐PR作戦 今度は人形劇 サンダーバード風?県民性全開

茨城県が運営するインターネットテレビ「いばキラTV」で配信中の人形劇「イバラキ警備隊」が、自虐的に県の魅力を伝えています。主人公は「都会になじめず帰郷した」という設定。独特のPRを繰り広げています。

人形劇「イバラキ警備隊 FRONTIER DEFENCE FORCE」の一シーン
人形劇「イバラキ警備隊 FRONTIER DEFENCE FORCE」の一シーン 出典: いばキラTV提供

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 茨城県が運営するインターネットテレビ「いばキラTV」で配信中の人形劇「イバラキ警備隊」が、自虐的に県の魅力を伝えています。主人公は「都会になじめず帰郷した」という設定。都道府県別の魅力度ランキングが最下位になった汚名を逆手に、独特のPRを繰り広げています。


【動画】イバラキ警備隊 FRONTIER DEFENCE FORCE=いばキラTV、YouYubeチャンネルから

「東京はビルがでかい」自虐丸出しの主人公

 人形劇は、茨城県のイメージダウンを狙う悪の組織に、県民の隊員2人が立ち向かうという設定です。主人公の男性隊員は大学進学で東京に出たけれど、都会になじめず故郷に帰ってきました。東京のビルの大きさに驚くシーンが茨城らしさを醸し出しています。

男女2人の警備隊員と「47」と胸に記されたロボットが、茨城のイメージダウンを狙う悪の組織「ブラックローズ団」と戦うという内容だ。
茨城)コミカルな人形劇で茨城の魅力発信 いばキラTV:朝日新聞デジタル

都道府県別の魅力度ランキング最下位

 こんな動画ができた背景には、茨城県に対するイメージの悪さがあります。民間のコンサルタント会社「ブランド総合研究所」が実施した都道府県別魅力度ランキングの調査で、茨城県は2014年、最下位になってしまいました。最下位は2年連続。県は、銀座にアンテナショップを出店させるなど、PRに取り組んできましたが実を結びませんでした。

茨城県のローカルさを前面に出した映画「下妻物語」のロケ地、下妻駅=2013年12月14日
茨城県のローカルさを前面に出した映画「下妻物語」のロケ地、下妻駅=2013年12月14日
ブランド総合研究所の田中章雄社長は「魅力度向上への意気込みは感じられるが、県外に向けた総合的な戦略がまだ見えてこない。たとえば、茨城には『つくば』『常陸』というブランドがあるのだから、これらを活用して県のイメージに結びつけるべきだ」と話している。
2014年10月9日:魅力度アップ、いばらの道 ランキング連続最下位、全国47位/茨城県 [朝日新聞紙面から]

制作している人はけっこうな実力派

 人形劇を制作するのは、茨城県牛久市在住の映像作家飯塚貴士さん(29)です。2011年には「ENCOUNTERS」が水戸短編映像祭で準グランプリを受賞。今年はNHKEテレで「補欠ヒーロー MEGA3」が放映されるなど、なかなかの実力派です。

人形劇「イバラキ警備隊 FRONTIER DEFENCE FORCE」の一シーン
人形劇「イバラキ警備隊 FRONTIER DEFENCE FORCE」の一シーン 出典: いばキラTV提供

「いい所も、悪い所もたくさんある」

 監督、脚本から美術、音楽、登場人物の声まで、ほぼ一人で担当しているという飯塚さん。「茨城はいい所がたくさんあるし、悪い所もある。そうしたものを人形劇に詰め込んで、全国の皆さんに茨城のことを知ってもらいたい」と語っています。

茨城県のランドーマークの一つ「つくばセンタービル」。世界的建築家の磯崎新氏の設計=2009年4月30日
茨城県のランドーマークの一つ「つくばセンタービル」。世界的建築家の磯崎新氏の設計=2009年4月30日

初めてではなかった自虐PR、過去には「なめんなよ」

 茨城の魅力を自虐的に発信するPR、実はこれが初めてではありません。タレントのピース・綾部祐二さんと渡辺直美さんをリーゼント姿で登場させ、「なめんなよ いばらき県」とPRするポスターを作ったこともあります。今回の自虐人形劇、ポスターほどの派手さがない分、さらに県民性が出ているのかもしれません。

茨城県が制作したPR動画。納豆の話題で動揺し、口紅をほおに引いてしまう渡辺直美さん
茨城県が制作したPR動画。納豆の話題で動揺し、口紅をほおに引いてしまう渡辺直美さん 出典: 茨城県提供
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