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塩村都議「本当に産んでもいいのか、不安」「問題は終わってない」

6月の「早く結婚しろ発言」に続き、東京都議会でまたセクハラ発言がありました。塩村文夏都議は集会で「本当に産んでもいいのか、不安」などと語りました。

塩村都議「問題は終わってない」
塩村都議「問題は終わってない」 出典: 朝日新聞

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 「問題が終わったと思われることが問題。今回またあのような発言があり、都民の信頼を回復できていない状況だと思います」。17日に都内で開かれた集会「議会での性差別をなくすには」で、塩村文夏都議(みんなの党)は約60人の参加者に語りかけた。

またも都議会でセクハラ発言

 塩村都議が6月に都議会で、「早く結婚しろ」などのヤジを浴びてから約3カ月。集会は、ヤジ問題を風化させず、議会での性差別をなくすための具体案を出したいと、澁谷和美・東京経済大准教授(ジェンダー論)らが企画。8会派のうち野党4会派が参加した。
 塩村都議が「あのような発言」と指摘したのは、16日の野島善司都議(自民党)の発言だ。再発防止のために開かれた都議会の「男女共同参画社会推進議員連盟」の会長に選ばれ、「結婚したらどうだとは僕だって言う。平場(プライベート)では」と報道陣に語ったのだ。

集会に参加した都議。(左から)塩村文夏、西崎光子、斉藤敦、可知佳代子の各氏。
集会に参加した都議。(左から)塩村文夏、西崎光子、斉藤敦、可知佳代子の各氏。 出典: 朝日新聞

男性議員「正直なところ教えて欲しい」

 17日の集会で、共産党の可知佳代子都議は「認識がかなり隔たっているというのがいまの実感」。生活者ネットワークの西崎光子都議は「まだまだ問題が解決していないことが都民にも都議会にも認識された」と述べた。
 「結婚しろ」というセリフ。結婚や出産は個人が決めることであり、価値観の押しつけは、その権利を侵害することになる。ただ難しいのは、関係性やシチュエーションによっては、言っても相手を傷つけない「例外」があるところだ。
 どういう言動がセクハラやマタハラ(マタニティー・ハラスメント)なのか。知りたいけれど、正直なところ教えてもらわないと分からない--。民主党の斉藤敦都議は、そんな男性の本音を紹介した。かつて同僚の女性議員が出産した時に、要望をはっきり伝えてくれたことで「学習できた」といい、性差別をめぐる男性と女性との「キャッチボール」が必要だと指摘した。

東京・新宿で開かれた集会には約60人が参加した。
東京・新宿で開かれた集会には約60人が参加した。 出典: 朝日新聞

塩村都議「給料は税金。出産で休んでいいか分からない」

 塩村都議は、ヤジ問題の後、様々な勉強会に参加したという。「あの当時まだまだ甘かった認識が、勉強することで深まっている。自分が考えた以上に根深い問題だった」と語った。将来的には結婚や出産の可能性もあるが、「本当に産んでもいいのかという不安は、いま強く感じている。公人で、みなさんの税金で給料をもらっているから、休むということで非常にバッシングを受ける可能性を感じている。休んでいいか分からないというのが、正直なところです」と心情を吐露した。ただ、「人間として、女性としての権利なので、うまく調整して両立したいと思う」と決意を述べた。

 参加した議員らは、集会終了後すぐに会場から退出した。事前にツイッターで、集会の妨害を示唆する書き込みがあったという。実際には目立った妨害は起きなかったが、澁谷准教授は、「女性の政治参加をめぐる環境はまだ厳しい。ただ意見交換したいだけなのに、妨害が入ってしまうような現実を一緒に変えていきたい」と語った。

集会で発言する塩村文夏都議。高重治香撮影
集会で発言する塩村文夏都議。高重治香撮影 出典: 朝日新聞
労働問題に詳しい圷(あくつ)由美子弁護士の話

職場でセクハラにあったら、当事者間で幕引きしてはいけない。会社にはセクハラに対処する法的義務がある。
朝日新聞デジタル
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