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女人禁制。5分で分かる「博多祇園山笠」ガイド

7月に入り、博多は山笠ムード真っ盛り。15日のフィナーレ「追い山」に向け盛り上がっていく様子をごらんください。

博多祇園山笠に向けた人形作りが着々と進んでいた=6月18日、福岡市南区、藤脇正真撮影
博多祇園山笠に向けた人形作りが着々と進んでいた=6月18日、福岡市南区、藤脇正真撮影 出典: 朝日新聞デジタル あでやか花魁人形、出番秒読み 博多祇園山笠

目次

 7月に入り、博多は山笠まっさかり。じわじわと街を包んできたムードが噴き出し、加速度的に高まっています。

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5月末から「お父さんそわそわ」

 7月の博多祇園山笠の「子ども山笠」に参加する福岡市博多区の市立博多小学校(田原正文校長)で28日、6年生約110人が代表世話人の河原由紀夫さん(47)から山笠の心構えを聞く授業があった。(中略) 父親が担ぐという児童も多く、「またこの季節が来た」「お父さんもそわそわしている」などと盛り上がっていた。(柴田菜々子)
5月29日付朝日新聞 子ども山笠の心構え 博多小児童に語る
【昨年の追い山】清道を駆け抜ける五番山笠中洲流=2013年7月15日午前5時20分、福岡市博多区の櫛田神社
【昨年の追い山】清道を駆け抜ける五番山笠中洲流=2013年7月15日午前5時20分、福岡市博多区の櫛田神社 出典: 朝日新聞

 博多祇園山笠は、福岡市のなかでも商人の町だった博多エリアの祭りです。6月から準備が始まり、7月に入ると各種行事が目白押し。フィナーレとなる15日の「追い山」は「舁き山」を担ぎ定められたコースを駆け抜けるタイムレースの一面があります。
 この山とは別に、博多人形師が腕をふるったきらびやかな「飾り山」も作られ、市内を彩ります。

桟敷券が発売され、あっという間に売り切れた=26日午前9時4分、福岡市博多区の櫛田神社、河合真人撮影
桟敷券が発売され、あっという間に売り切れた=26日午前9時4分、福岡市博多区の櫛田神社、河合真人撮影 出典:朝日新聞デジタル 「追い山」桟敷券、15分で完売 博多祇園山笠
 「追い山」(同15日)と「追い山ならし」(同12日)の桟敷券が(6月)26日、福岡市博多区の櫛田神社で売り出され、約15分で完売した。券は追い山が1枚6千円で1人1枚、追い山ならしが1枚3千円で1人2枚の販売。この日もそれぞれ約270枚の券を求めて、大勢の人が境内に集まった。
朝日新聞デジタル 「追い山」桟敷券、15分で完売 博多祇園山笠

 

準備ちゃくちゃく

 山をかつぐための「舁き棒」を洗うことも大切な神事です。

博多山笠の「棒洗い」=藤脇正真撮影 出典: 朝日新聞デジタル 博多の夏が始まった 山笠まで1カ月「棒洗い」
長法被姿の男衆が舁き棒を清めていった=1日、福岡市博多区、藤脇正真撮影
長法被姿の男衆が舁き棒を清めていった=1日、福岡市博多区、藤脇正真撮影 出典:朝日新聞デジタル 博多の夏が始まった 山笠まで1カ月「棒洗い」

 櫛田神社では巫女さんが縁起物を準備。

7月1日に始まる博多祇園山笠に向けて、福岡市博多区の櫛田神社で縁起物やお守りなどの準備が大詰めを迎えている。6日には社務所で神職と巫女(みこ)の計7人が、身を清める浜の砂「お汐井(しおい)」を竹かごの「てぼ」(700円)に詰めたり、絵馬(1千円)を箱に入れたりしていた。
朝日新聞デジタル 博多祇園山笠の夏、もうすぐ 縁起物など準備着々
山笠の縁起物準備大詰め=藤脇正真撮影 出典: 博多祇園山笠の夏、もうすぐ 縁起物など準備着々

 飾り山のための人形作りも急ピッチ。

博多祇園山笠に向けた人形作りが着々と進んでいた=6月18日、福岡市南区、藤脇正真撮影
博多祇園山笠に向けた人形作りが着々と進んでいた=6月18日、福岡市南区、藤脇正真撮影 出典:朝日新聞デジタル あでやか花魁人形、出番秒読み 博多祇園山笠

飾り山、あらわる

 博多駅前を始め、博多の中心部14カ所で飾り山が飾られています。正面と裏面で飾り付けのテイストが違うのも特徴。

JR博多駅前でお披露目された飾り山=1日午前11時、福岡市博多区、藤脇正真撮影
JR博多駅前でお披露目された飾り山=1日午前11時、福岡市博多区、藤脇正真撮影 出典:朝日新聞デジタル 博多祇園山笠の夏が来た 高さ12メートルの飾り山登場
 博多の夏を彩る博多祇園山笠が1日開幕し、福岡市内14カ所で飾り山の公開が一斉に始まった。JR博多駅前には、黒田官兵衛と「サザエさん」が描かれた高さ約12メートルの飾り山が登場。
博多祇園山笠の夏が来た 高さ12メートルの飾り山登場

JR博多駅前でお披露目された飾り山=1日午前11時、福岡市博多区、藤脇正真撮影
JR博多駅前でお披露目された飾り山=1日午前11時、福岡市博多区、藤脇正真撮影 出典:朝日新聞デジタル 博多祇園山笠の夏が来た 高さ12メートルの飾り山登場

 舁き山は10日の流舁きを皮切りに、12日の追い山ならし、13日の集団山見せなどの後、15日早朝にフィナーレの追い山を迎える。(菊池文隆)
2014年7月2日付朝日新聞 箱崎浜で「お汐井とり」

ボランティアガイドが説明

 14日まではボランティアガイドによるツアーも行われています。

  福岡市観光案内ボランティアのガイドで博多祇園山笠の追い山のコースなどを歩く無料の山笠ツアーが毎日1回、開催されている。5日は観光客や市民ら約10人が参加。約1時間、山笠ゆかりの場所を見て歩きながら山笠の歴史や流(ながれ)についての説明に耳を傾けた。(中略)ツアーは14日まで。予約は不要で、午後2時に櫛田神社近くの「博多町家」ふるさと館前に集合。定員20人。問い合わせは福岡観光コンベンションビューロー(092・733・5050)へ。(宮崎健二)
朝日新聞デジタル 博多祇園山笠、説明します 14日まで毎日ツアー

「なんでこんなに好きなのか」「バカちんやけんね」

  「山のぼせ」という言葉があります。冒頭のお父さんのように山笠に熱中して、期間中ずっとそわそわドキドキしている状態。記者が体験させてもらうこともあります。

箱崎浜に「お汐井とり」に向かう男たち=福岡市東区
箱崎浜に「お汐井とり」に向かう男たち=福岡市東区 出典: 2014年7月10日付朝日新聞 曇天の箱崎浜で全流お汐井とり 博多祇園山笠
 9日は箱崎浜まで走る「全流お汐井(しおい)とり」。平日なのに、昼間から数千人の男たちが水法被に締め込み姿で街を駆けた。中洲流(なかすながれ)の小林琢(たく)さん(41)は1週間仕事を休んで東京から参加。「もう10年目。なんでこんなに好きなのか分からない」。すると周りから声が飛んだ。「みんな、『バカちん』やけんね」。(古田大輔)
2007年7月10日付朝日新聞  (舁いて山笠)「なぜこれ程好きなのか…」
 舁(か)き山の移動など、準備に追われて一睡もしないまま、15日午前4時59分を迎えた。台風4号の名残を感じさせる冷たい雨の中、博多祇園山笠のフィナーレとなる「追い山」が始まった。(中略)舁き手の力を合わせ、腹から振り絞る「ヤー!」の気合の声とともに約1トンの山が動く興奮に、やみつきになった。(古田大輔)
2007年7月16日付朝日新聞 山のぼせ、世代を超えて 雨なんの、フィナーレ熱く

 山にのぼせた「バカちん」たちの熱気に包まれ、巨大な舁き山が動く姿は圧巻ですよ!

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